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アメコミ:AMAZING SPIDER-MAN(2015)#7

ミスター・ネガティブの魔の手にかかり、洗脳されてしまうピーター・パーカー。

だが、これも彼の作戦のうちで…?

   

 

 

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[あらすじ]

インナー・デーモンズの助けを受けて護送船から脱獄したミスター・ネガティブは、部下たちを引き連れて上海へ向かった。他者の心の闇を増幅させて自身の思い通りに操る危険な薬物「シェイド」を携えて。お尋ね者であるミスター・ネガティブが危険を承知で都心、それも宿敵の1人であるスパイダーマンが経営するパーカー・インダストリーズに現れたのには理由があった。

パーカー・インダストリーズの事業に協力する慈善事業家であるシェン・クィンガオへの報復。自分とマーテイン・リーが誕生する一因を作った男を破滅させるために、ピーター・パーカーを洗脳することに成功したミスター・ネガティブ。クィンガオとスパイダーマンに加担するパーカー・インダストリーズをまとめて叩き潰す好機と捉えるミスター・ネガティブだが…。

クローク&ダガーの能力を駆使し、ピーターを操ったミスター・ネガティブは彼にシェイドの大量生産を命じる。世界規模で活躍する新鋭企業が、薬物の製造を行っていたことが知れたら事だ。

[Opposing Forces]

ゾディアックにグリーンゴブリン、そしてインナーデーモンズ。次から次へと現れる悪党たちとの熾烈な戦いの日々を送りながらも、パーカー・インダストリーズの社長としても忙しなく世界中を飛び回るピーター・パーカー。重役との会議に、契約主との会議に、多くの社員とのコミュニケーションに“親愛なる隣人”として愛嬌を振る舞いと、彼の一日は常人でこなせることができないものだ(管理人だったらまずやりたくない)。これがピーターなりの「大いなる力に対する責任の取り方」なのだから仕方がないと言えばそれまでだが、彼も1人の人間。たまには羽を伸ばして趣味に没頭したくもなるのは当然だろう。その矢先にミスター・ネガティブの襲撃を受けるのだから、ピーターの不幸体質は筋金入りだ。

しかし、ピーターには秘策があった。秘策、というには博打紛いな危険なものだったが。ミスター・ネガティブは触れた者の負の感情を操ることができるが、この能力は対象を正確に指定しないと発動しないという制限がある。ピーターはかつてミスター・ネガティブに触れられて精神を操られ、その支配から逃れた経験を持つ。そんな彼がミスター・ネガティブに対して対策を打たない筈がない。そう、ピーターは「正確に指定しないと能力が正しく発動しない」という欠点に目を付けた。過去にミスター・ネガティブが支配したのはスパイダーマンなのであってピーター・パーカーではない、こんな言葉遊びのようなバトル漫画じみた方法で洗脳を逃れたのだ。

ピーターを洗脳したと思い込んだミスター・ネガティブは、「演技」するピーターの思惑に気付かないままクロークたちを連れて退散していく。勝利を確信するチャイニーズ・マフィアを尻目に、ピーターは作戦を組み立てていく。こういった抜け目のなさがスパイダーマンの強さの1つだ。

ミスター・ネガティブの計画を知ったピーターは、クロークに密かにスパイダートレーサーを取り付け、シェイドの成分の分析と特効薬の解析を技術者に依頼。後はスパイダーマンとして悪党共の計画を潰すのみだ。クロークに取り付けたスパイダートレーサーは発信機としての機能を持つニュー・ウェポン。瞬間にワープする能力を持つクロークに打ち込んだのは英断だったと言える。インナーデーモンズ潰そうぜ、と誘いを出しても社員は事業に没頭してたり、家族サービスのために誰も協力してくれなかったので不貞腐れてしまう大人げない一面が顔を出してしまったが。

クロークの足取りを追ったスパイダーマンは、地元警察と共にシェイドを量産する秘密工場へ突入する。ミスター・ネガティブを発見することは出来ず、クローク&ダガーにも逃げられてしまったが収穫はあった。シェイドの弱点と2人をミスター・ネガティブの支配から解放できるかもしれないという希望だ。

 

しかし、上海を覆う暗雲はピーターが抱く一筋の希望を容易くのも込もうとしていた。スパイダーマンの追跡を振り切ったミスター・ネガティブは、己の復讐を果たすために表人格たるマーテインをも説得して計画を実行しようとしていた。シェン・クィンガオは元ギャング団のリーダーであり、マーテイン・リーとミスター・ネガティブの「元人格」を有した男は彼のギャング団が支配する奴隷船のクルーだった。しかし、男が乗った船は沈没。見捨てられた恨みはミスター・ネガティブの人格が誕生する一因となり、彼が慈善事業家を気取る男に復讐心を抱くのも無理はない。

さらにピーターへの追い打ちは止まらない。ミスター・ネガティブだけでなく、もう1人の復讐鬼がピーターへ牙を向けるからだ!

パーカー・インダストリーズの社員であり、スパイダーマンの正体を知るリーアン・タン。彼女の正体は、ゾディアックの首領スコーピオへ情報を送るスパイだった。リーアンは病床に伏せる母の治療法を求めて悪の道を奔る。哀しき女の暴走をスパイダーマンは止めることができるのか⁉