[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:GUARDIANS OF THE GALAXY(2020)#8

ある時は宇宙の守護者、またある時は凄腕のエンジニア!

見た目は可愛らしいアライグマ、中身は飲んだくれのおっちゃん!?その名はレンジャー・ロケット!

 

 

前回はこちらから↓

 

lagia.hatenablog.com

[あらすじ]

宇宙の明暗を分ける銀河評議会の会場で起きた殺人事件。この中に裏切り者がいるのか。事件の首謀者が分からず緊張が走る評議会のメンバーだったが、そんな空気をぶち壊すようにスキットル片手に一匹のアライグマが現れる。自らをレンジャー・ロケットと名乗るロケットは、持ち前の度胸と培ったスキルを駆使して犯人を探し出そうとする。

評議会の面々はかつての敵同士。過去には母国絶対主義を掲げ、他種族と殺し合ったクラートにとっても平和を求める盟友の死は痛いものだった。偉大な戦士たちが謀殺された事実に悲しみと怒りの感情を振るわせるクラートは、ロケットの「探偵ごっこ」に眉を顰めるが…。

[Business as usual]

プロスセニウムで起きた2つの殺人事件。殺された者たちはいずれも宇宙でも有数の戦闘力を持つ帝国の将校たち。中立の場で倒れる2人の死体は、銀河評議会の存在理由を危うくさせるものだ。特に評議会の議長を務めるクラートには、友人と同盟相手の2人を一辺に無くしたのだからたまったものではない。必ず裏切り者をこの手で仕留める。そうでもしなければ死んだ者たちの無念が晴れることはないのだから。誇り高きスーパースクラルは頑なに犯人をマーベルボーイだと決めつけ、ロケットの推理を聞き入れようとはしなかった。

マーベルボーイはクリー帝国に改造を施された超人であり、彼の能力とネガ・ガントレットの機能を使えば短時間で将校たちを謀殺することは簡単だろう。何よりもマーベルボーイの証言自体が、容易に信じられるものではない。マーベルボーイを狙った銃口が突然反転して将軍の頭を吹き飛ばしたなど誰が信じるだろうか。

自身の主張を譲らないクラートとマーベルボーイの主張を信じるガーディアンズとで平行線を極めるが、ロケットは1つ提案する。マーベルボーイの言うことが事実なら将軍の頭を吹き飛ばした銃でこいつを撃ってみればいい、と。同じ現象が起きれば証言に嘘はないからだ。トンデモ発言に困惑を隠せない周囲の面々だが、果たして。

ロケットの指示通り(悪い笑みを浮かべながら)マーベルボーイを撃とうとしたクラートだが、銃口は反転してクラート自身を撃った。マーベルボーイの証言は正しかったのだ。…クラートじゃなかったら死んでいたぞ、この呑んだくれめ。

科学者の元から脱走し、生き抜く術を身につけたロケットの目には事件の裏で蠢く悪意が見えていた。マーベルボーイを狙った時「だけ」銃口が反転するなんて馬鹿げた工作をして、評議会の同士討ちを画策する者がプロスセニウムにいる。そんなたいそれた真似をしでかす者が本当にいるのか。一層の緊張が走るクラートたちを前に、ロケットはムーンドラゴンにテレパスを使って評議会の面々の思考を共有させる。思考の共有を拒否した者が真犯人だと踏んだのだ。その狙いは大当たりだった。

ムーンドラゴンのテレパスを跳ね除けたのは、チタウリ帝国のピースブリンガー。「平和を齎す者」は平和を模索する場で暗殺を実行していたのだ。

真犯人だと看破されたピースブリンガーだが、彼は狼狽することなく自らの体に爆弾が仕込まれていると告げる。評議会を滅茶苦茶にするためならば自爆することも惜しくはない。それが「ハイヴ」から生み出された自分の使命なのだから。狂気に取り憑かれた男を止めるべく、ノヴァの指示の元ハーキュリーズとフィラ・ベルが取り押さえに掛かるがピースブリンガーは強い。爆弾が爆発しないよう、本気で戦うことできないヒーローたちだけではこの男を抑えることは不可能だった。クラートたちの援護を受けてもなおジリ貧に追い込まれるガーディアンズだが、ロケットは彼らに協力はしない。この場でもう一人、テレパスを受け付けなかった者がいたからだ。

プロフィテ。元エルダー・オブ・ユニバースの1人でありシェイプシフターでもある彼女は姿を変えて評議会に潜り込み、ピースブリンガーと結託。クリー帝国の将軍の銃に細工を施したのは彼女の仕業だったのだ。ロケットに自身の正体を看破された彼女もまた臆することなく本当の姿を現すが、彼女はピーターブリンガーと違って敵対する様子を見せない。彼女の目的はあくまでも武器の「商売」であって戦闘ではないからだ。中立を標榜する星に武器商人がいるのには、何とも言えないやるせなさを感じる管理人がいる。

とは言え、彼女の存在は利用できる。ピースブリンガーに仕込まれた爆弾には関知していないと豪語する彼女に対して、評議会の1人が耳打ちする。ここで爆弾が起爆することがあればプロフィテ以外の全員が死ぬ。上客がいなくなってしまってしまってもいいのか、と。エルダー・オブ・ユニバースは良くも悪くも自分の欲望には正直な傾向があるが、それはプロフィテも同じだったようだ。

獅子身中の虫、という言葉では収まらない堂々たる風格と能力の高さは流石の一言。テレポートを使って抵抗するピースブリンガー諸共に姿を消す彼女には、ロケットも(フィラ・ベルに没収された筈の)スキットルを呷りながら悪態をつくしかなかった。

 

こうして銀河評議会での殺人事件は解決。クリー帝国とスクラル帝国の同盟に端を発した一連の騒動も幕を閉じ、宇宙は平穏を取り戻す。

…そんな筈もなく。

一切の光も刺さない暗黒の星「ハイヴ」の奥底で静かに笑みを浮かべる邪神。シンビオートの神たるヌルが、宇宙を再び暗黒に染めるべく行動を起こしたのだ!