[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

アメコミ、アメトイに関して語るブログです。MARVELのダークヒーローやクライムファイター中心。

アメコミ:AMAZING SPIDER-MAN(2015)#5

スパイダーマンvsゾディアック!

仲間たちと共にテロリストたちの野望を打ち砕け!

 

 

前回はこちらから↓

 

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[あらすじ]

世界中で頻発するゾディアックのテロ活動。これを事前に阻止することが未だできず、後手に回ってきたスパイダーマンとS.H.I.E.L.D.。そこに行方知れずだったグリーンゴブリンの脅威までもが迫っていたことを知り、スパイダーマンたちは事態を一刻も早く打開すべく作戦会議を行う。しかし、現実は非情なもので超人たちやエージェントががん首を揃えても有力な解決案は浮かばない。

ヒーローたちが手をこまねいている間にもヴィランの暗躍は続いている。果たしてスパイダーマンはゾディアックとゴブリンを打倒できるのだろうか。

フューリーにコールソンたちエージェントにスパイダーマンやヒューマン・トーチをはじめとしたヒーローたちは、作戦会議のためにパーカー・インダストリーズのロンドン支部に集合。彼らを出迎えるアナ・マリアたちの中にはオットー・オクタビアスの意識を宿すロボットの姿もあった…。

[Set in Stone]

ゾディアック。黄道13星座の名と姿を持つ彼らは日常社会に紛れ込み、日夜暗躍を続けていた。彼らの組織力と行動力、そして危険性はヒドラやザ・ハンドにも勝るに劣らず。S.H.I.E.L.D.の追跡をも容易く振り切る神出鬼没さを持つスコーピオを筆頭に、彼らの存在はスパイダーマンたちにとっては頭の痛い存在だった。故に、一気に叩き潰すべく網を張る。彼らの持つウェブ・ウェアが最後に発信された地点を突き止めたピーターの主導で、一同はイギリスはロンドンに集結する。奴らがロンドンで何をするつもりなのか、ゾディアックが抱える戦力はどの程度なのか、ピーターたちは何も分からない。それでもこのまま野放しにはできないことだけは確かだ。

逸る気持ちを抑え、努めて冷静に振る舞おうとするピーターのことを、ジョニー・ストームは「変わったように見えて変わってない」とどこか安心したような面持ちで見ていた。大企業の社長となり、雲の上のような男となったピーターだが根っ子の部分は変わってはいないのだ。彼はどこまでも優しく、甘い。だからこそ「親愛なる隣人」でいられるのだ。

ピーターたちにできるのはゾディアックが姿を現すのを待つことだけ。そして、奴らが姿を現した。場所は大英博物館。出動だ!

 

スコーピオたちがわざわざコスチュームの上に厚手のコートを着てまでイギリスにやって来たのは、決して観光をするためではない。彼らが求めるものがこの歴史ある博物館にあるから。イギリスが大英帝国時代に接収した歴史的価値のある遺品の数々の中には、スコーピオの持つ「ゾディアック・キー」と対になるアイテムが隠されている。スコーピオは奪ったウェブ・ウェアの機能を活用し、求めていた遺品を手に入れようとしていた。彼にとっては構成員が起こすテロ活動も自分の目的を果たすための手段でしかなかったのだ。

館内に押し入ったスコーピオたちは破壊活動を開始。従業員や民間人を襲い、暴虐の限りを尽くす。そこにゾディアックを捕らえるべくスパイダーマンたちが現れる。頼むから暴れるなら博物館の外でやってくれ。従業員も超人たちの戦いで壊される展示物にはため息をつくことしかできなかった。

スパイダーマンとヒューマン・トーチにプロウラー。さらにモッキンバードやフューリーをはじめとしたエージェントたちまで揃ったヒーローたちの猛攻の前に、ゾディアックの面々も太刀打ちできない。いくら彼らの持つ組織力や行動力が優れていようが所詮は新参者、本気で潰そうと思えば容易いものだ。だが、そんなことはスコーピオも理解していた。スコーピオには最初からスパイダーマンたちと真っ向から戦うつもりはない。目的のアイテムを手に入れたらスパイダーマンにも、そして構成員たちにも用はない。「精々使えない部下を助ける慈善事業でもしていな、親愛なる隣人サマよ」

スコーピオを追い詰めたスパイダーマンが、かの蠍の毒が構成員たちを襲う様を見過ごせる筈もなかった。ウェブ・ウェアで同時に発動した毒をワクチンの早打ちで無効化することに成功するものの、スコーピオにはまんまと逃げられてしまった…。

 

部下を容易く裏切るスコーピオの非情さと、未だに甘さを捨てきれない自分に怒りを隠せないピーター。どんな悪党でも死なせない。その覚悟を以て戦うピーターだが、巨悪の首領を取り逃がせば怒りたくなるのも無理はない。同時に、自社で開発されたウェブ・ウェアの危険性からも無視できなくなる。ウェブ・ウェアに備えられた高度な情報処理システムは他機種の端末の情報すらも遠隔で操作できてしまう。博物館内にある監視カメラにはスコーピオの動向は記録されておらず、全て抹消されていたのだ。

ここに至ってピーターは社長として決断を迫られることになる。自社のフラグシップであるウェブ・ウェアを生かすためには、この端末の杜撰なセキュリティを強固なものにできる優秀な技術者に任せるべき。そのためには信頼に値する者で自身の回りを固めなければならない。開発部の責任者で旧知の仲だったサジャーニを一方的に首にし、アナ・マリアを新たな部長に据える冷徹な判断をしなければならないのも、社長としてスパイダーマンとして戦うのに必要なのだ。想い人が高く評価されてこの場でただ一人、オットーは嬉しそうだったが。

ゾディアックとの一戦を経て、少しずつ経営に陰りが見え始めたパーカー・インダストリーズ。ここで踏ん張らなければ全てが台無しになる。どんなに非情な手段に打ってでも会社を守るピーターだが、そんな彼を嘲笑うかのように「悪」は常にピーターの傍で機会を待ち続ける。ピーターが事業の協力を申し出た男、ヴァ―ノン・ジェイコブの裏の顔こそがスコーピオだった…。