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アメコミ:REVENGE OF THE COSMIC GHOST RIDER(2019)#4

コズミック・ゴーストライダーが王を下したその頃、ブラックホールの向こうに消えたキャミは過去の世界へと飛ばされていた!

フランクの元へ戻ろうとするキャミだが、彼女に最大の危機が迫る!

 

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[あらすじ]

コズミック・ゴーストライダーとコズミック・キング、コズミック・パワーを操る2人の超人たちの戦いはコズミック・ゴーストライダーの勝利に終わった。キングたる自分をも圧倒したライダーに膝を付いた男は、ライダーの元に着くのと同時に地獄王から奪ったフランク・キャッスルの魂を献上すると言う。

これで少なくとも“復讐の精霊”の呪いからは解放される、一瞬の迷いもなく魂を手に取ったライダーの体はみるみるうちに崩れ、元のフランク・キャッスルへと戻っていく。しかし、これはコズミック・キングの罠だ。ライダーの力を失ったフランク・キャッスルなど恐れるに足らず。ほくそ笑むキングだが…。

その頃、ブラックホールに吸い込まれたキャミはというと時空を超えて過去の宇宙へと飛ばされていた。キャミが目にしたのは幼い子供たちとその親。わんぱくな子供たちの親は若き日のコズミック・キングだった。

[もう一度やり直せたら]

星1つを吹き飛ばし、多くの罪のない者たちを巻き添えにした熾烈な戦いを繰り広げたコズミック・ゴーストライダーとコズミック・キング。お前の望みには何の価値もないと、ライダーの戦いを嘲笑うキングもフランクの怒りの猛攻のために敗れることに。罪が永遠に消えないことなど当の昔から承知の上。それでもと血塗られたロードを奔ることが、フランク・キャッスルができる唯一の罪滅ぼしなのだから。

しかし、何故コズミック・キングはこうまでライダーを目の敵にしていたのか。自分のビジネスの邪魔をされたからという理由もあるだろうが、それと同時にキングもまたライダーと似た経験を重ねてきたのが最たる原因ではないだろうか。キングと呼ばれる彼にも護るべき者たちがいた。“マッドタイタン”サノスの後釜に座り、宇宙の覇権を握る野心を抱く巨悪であるコズミック・キング。しかし、裏では幼い子供たちを男手1つで育てる一面も持っていた。子供たちに危機が迫れば銃を以て単身で駆け付ける。その様はどこかフランク・キャッスルのそれと似ていると思う。

過去に飛ばされたことを察したキャミはコズミック・キングの子供たちと親交を深めながらも、元の時間軸に戻る前にキングの腹の内を探ろうとする。何か1つでも情報を持って帰ればフランクの助けになるかもしれない、と。だが、そこに宇宙を流離う「怪物」が襲い掛かってきた。この怪物は何年も前から生物のエネルギーを奪い、成長を重ねてきたのだ。

怪物の猛攻から子供たちを守ろうとするキャミだが、貪欲な化け物の攻撃を搔い潜ることは出来ず、触手に捕らわれてしまう。その時キャミの目に映るのは怪物が取り込んだ者たちが見せる未来だった。コズミック・キングはこの怪物に喰われ、彼の護るべきものも全て怪物の腹に収まる。だが、野心に燃えるキングは死してもなおこの怪物を内から支配し、宇宙に存在するあらゆる生命を喰らう。エネルギーを吸い取り、力を増していく怪物を止める手段はない。それはかの“宇宙魔人”ギャラクタスやフィン・ファン・フーム、そしてコズミック・ゴーストライダーでも不可能。ライダーはシーア帝国の監獄にて、この怪物に負けているのだから。

怪物がコズミック・ゴーストライダーを狙ったのは偶然ではない。コズミック・キングに支配された怪物は、ライダーが持つコズミック・パワーの力を狙っている。故にメフィストからフランク・キャッスルの魂を奪い、持ち主に魂を返却した。“復讐の精霊”の

呪いを失ったフランクを喰らい、強大なパワーを手に入れる。

そうと分かればもうこの時間軸に用はない。何としてでもフランクを止めなければ。単身宇宙に飛び出したキャミは「実の子供たちをも喰らったコズミック・キング」の追跡を振り切り、再びブラックホールに吸い込まれる。もう遅いことに気付かないまま…。

そして現在。数世紀ぶりの「自由」を得たフランクには笑みが浮かぶ。体を蝕む悪魔の呪いが消えたとあればさぞ気分爽快だろう。背後で邪悪な笑みを浮かべる矮小な王をぶっ殺せば、もっと気分も晴れる筈だ。

フランクにはコズミック・キングの考えなどお見通しだ。彼のような男が誰かに膝を付き、許しを請うなどあり得ない。そんな奴らをフランクは大昔から何度も見てきた。そして例外なく必ず生かしては帰さなかった。一度見逃せば、性懲りもなく悪さをするのは目に見えているからだ。何よりもこんなクズが生きていることをフランクが許せる筈もない。フランク・キャッスルはコズミック・ゴーストライダーであるのと同時に、最強の私刑執行人パニッシャーなのだから。

結局キャミの頑張りも虚しく無駄に終わってしまった。元の時間軸に何とか帰還できたキャミだったが、全て終わった後だったのだ。彼女が見た未来はあくまでも可能性の1つでしかなかったということか。それでもキャミの表情は明るい。フランクが生きていたことを純粋に嬉しかったから。そしてフランクも同様にキャミが帰ってきたことを喜んでいた。パニッシャーのシンボルマークを指差し、不敵に笑い合う2人はやはり似た者同士だ。

しかし、このまま綺麗な終わり方は許されない。コズミック・キングの独断で契約を破られた地獄王がフランクの元に現れたのだから。

コズミック・キングは執着していたコズミック・パワーで消し炭となった。何とも無様な最期だ。しかし、今度の相手はコズミック・キングのように甘くはない。メフィストは契約の不履行の罰として新たに魂を要求する。純粋な魂は地獄王の渇きを潤してくれるだろう。