[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:GHOST RIDER(2006)#16

悪魔との契約を迫られるゴーストライダー

滅びか救いか。罪なき者たちの命を天秤に掛けた時、どちらに傾くのか。

 

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

死人に憑依し、地上で確固たる地位を手にしたルシファー。かの地獄王を始末すべく襲撃を掛けるゴーストライダーだが、ルシファーは罠を張っていた。

自分の分身と協力して罪なき子供たちを人質に取ったルシファーは、急いで子供たちを救わなければならないと嘯く。どの口がほざくのかと憤るライダー。だが、地獄王の言うことは事実だろう。今は罪なき者たちを救うことを優先すべきだ。

どこまでもふざけた野郎だ。怒りに任せて殴りつけるライダーだが…。
「次に煽ったら容赦しない…」
【RAGE】

ゴーストライダーとルシファーの戦い。これまでに何度も繰り広げられた2人の戦いでは、直接的な対決ではライダーが優勢だった。いくら地獄王でも“復讐の精霊”と正面から戦えば勝ち目は少ない。ルシファーがライダーに直接ダメージを与えることができたのはあまり多くない。

しかし、地獄の悪魔の戦法は何も爪を振るってヒトの体を引き裂くばかりではない。自らの思惑通りにヒトが動くよう、時には道化を演じながら操り、追い詰め、破滅させることこそが悪魔の戦い方でありルールなのだ。ルシファーはそのルールに則り、幾度もジョニーと“復讐の精霊”を罠に嵌めて苦しめてきた。今回もその例に漏れず、同じように罠に嵌めようとしているのだ。ただし、今回はルシファー“1人だけ”ではない。残ったルシファー“たち”でライダーを取り囲もうとしているのだ。

子供たちを救うためにハイウェイを駆けるライダーを注視する怪しい老夫婦。
ルシファーだ。何でもお前の思い通りにならないことを、今から教えてやる。

ライダーを子供たちの元に向かわせたと思ったら、今度はライダーを追いかける。その行動は一見すると矛盾しているように感じる。666人もの死人に憑依したことで、地獄王の思考は統一されていないバラバラなものになっているのではないか。だからこんなに無軌道に混乱を起こすのではないか。だが、ジョニーと“復讐の精霊”にとってはそんなことはどうでもいいことだ。また余計な真似をされる前に速やかにぶち殺す。

老夫婦の乗るバンに突撃、炎上させて逃げ道を封じて1人ずつ血祭りに上げる。
「消し炭になりな」老婆の方はライダーを援護したようだが…。

戦いの中で老婆のルシファーは相方を見捨てて、ゴーストライダーを助けた。そして、ルシファーの望みとゴーストライダーの望みが同じだから、手を取り合って協力するべきだと宣ってきたのだ。しかも胡散臭い程のイイ笑顔をしながら。

ライダー、ジョニーと“復讐の精霊”の望みはルシファーへの復讐だ。自分たちをコケにした悪魔の鼻っ柱をへし折り、倒してこそ復讐が果たされる。子供たち、罪なき者たちを救うことは、復讐を果たすための手段に過ぎないのだ。綺麗事では悪魔は倒せない。

無論ルシファーも、ライダーが素直に協力を受けるとは思ってはいない筈だ。ヒトを小馬鹿にしたような笑みには本心がちらついていた。ルシファーはただ只管にジョニーと“復讐の精霊”の神経を逆撫でする。己の愉悦のために他人を利用しようとする者に待つのは、圧倒的な暴力の嵐だ。

俺はいつでも皆を救っている。復讐することで、それが出来るのだ。
ライダーの戦いを影から見守っていた若き天使たちは、ライダーの発言に少々引き気味。
まだまだ青いな。