[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:GHOST RIDER(2006)#4

ジョニーの前に現れる原初の精霊ヌメクト。

彼女が語るルシファーの目論見とは一体?

 

 

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

ルシファーへの怒りに突き動かされるままに、ドクターストレンジに向けてペナンス・ステアを放ったゴーストライダー。悪魔への殺意を全開にして放たれた魔眼の一撃は、ストレンジの意識を奪った。これでジョニーの勝利、とはならない。眼の前で倒れた男はルシファーが化けたものではなく、ストレンジ本人だったことをジョニーは漸く信じたのだ。

そこにストレンジが語っていた精霊が現れた。彼女はルシファーの目論見を知っているようだが?

怒りに吞まれて戦ったことを咎める精霊ヌメクト。
ジョニーに憑依したザラソスの力は、至高の魔術師でも抑えることが叶わない代物だということを、原初の精霊は分かっていなかったのだ。
【666】

前号にてドクターストレンジとの死闘を制したジョニー。だが、この結末はヌメクトにとっては想定外かつ非常に都合が悪いものだった。いくら“復讐の精霊”を宿しているとはいえ、ストレンジが負けるとはヌメクトは思ってもいなかったのだ。ジョニーが自身の予想を超えたこと自体は賞賛しつつも、眼前の男のことは悪魔の力を無軌道に振るう危険な男だと断じてしまう。そして同時にルシファーが地上に現れたことには、ジョニーにも原因があると言うのだ。

この(物理的にも)上から目線な態度で糾弾してくる精霊に、ストレンジを放って大人しく話を聞いていたジョニーも、ルシファーの話題が出たことで彼女のまたルシファーに関連した存在なのではないか、と疑い始めてしまう。しかし、ヌメクトは地上と、それとは異なる異世界とを遮る境界を見張る番人。彼女にとってルシファーは侵入者であり、脅威だ。そして彼女がストレンジを介して接触したゴーストライダーもまた、脅威となり得る存在。

何故なら、“復讐の精霊”の存在もルシファーの恐ろしい計画の一部に含まれていたからだ。

何をバカなことを、と訝しむジョニーだが、当のジョニーもそして管理人も読者も思ってもいなかった事実がヌメクトの口から語られたのだ。すなわち、ルシファーはゴーストライダーと共に地上へと現れたのと同時に無数の欠片となって、地上へと降り注いだのだという。1号にて、ルシファーはジョニーを騙し、共に地上へと続く泉へ落ちて行った。そして泉の向こうには広大な宇宙空間が広がり、足元には地球が。ジョニーは重力に従って地球の海へと落下していったが、ルシファーは境界を越えた際の衝撃で体がバラバラに砕け散り、流星となって地表に降り注いだのだ。

そうはならんやろ、と言いたくなる超展開だがこの勢いのある展開は大好きだ。
ゴーストライダーが海の向こうからやってきたのも、これが理由だったようだ。

復讐の精霊は五体満足で地上に降り立ち、サタンは星屑になって地上へ落下した。これだけではルシファーはただ自爆しただけの大間抜けだ。しかし、ルシファーは再びジョニーの前に再び現れ、戦いを挑んできた。しかもルシファーはジョニーに対して「我々はあと665人いる」と謎の発言をしている。これはどういうことだと、ヌメクトに詰め寄るジョニーだが、これは流星となったサタンの欠片が死体に取り憑いたものなのだという。その死体の数が666なのだ。1人はジョニーとの戦いの末に爆死したが、まだまだ大勢残っているのだ。

この扉絵に映る全員がルシファーそのもの。
ジョニーはこの黙示録の数字を関する悪鬼たちを、残らず駆逐しなければならないのか。

しかし、ルシファーが取り憑いているとはいえ所詮は死体だ。標的の人数は気が遠くなるような数だが、ゴーストライダーの力を以てすれば簡単に倒せるだろう。だが、そう簡単にはいかない。厄介なことにルシファーが取り憑いた死体を倒せば、死体の周囲にいる人間にもルシファーの意思が宿ってしまうのだ。ルシファーが無関係な人々を巻き込んだのも、これが理由。要はライダーがルシファーと戦えば戦う程に、ルシファーは増えていく。やがて地上は増えまくったサタンが齎す地獄の瘴気で汚され、境界は崩壊し、地上は地獄の炎で包まれる。これがルシファーの企みだったのだ。

ルシファーを何としてでも止めなければならない。だが、その方法は彼の大悪魔を地獄に送り返すことだけだ。しかも、依代となる者たちをなるたけ巻き込まないで、だ。とても達成することは難しいだろう。しかし、ジョニーはルシファーを地上へ解き放ってしまったのは自分に責任があるとして、ヌメクトの協力を蹴り、独りで戦うことを選ぶ。これからジョニーに待ち受けるのは、これまでに体験してこなかった過酷な“復讐”の戦いだ…。

主の闘志に応えるべく、遥かサバンナに置き去りにされていたヘルサイクルが駆け付ける。
ゴーストライダーの戦いを止めることは、誰にもできないのだ。

あ、ストレンジはヌメクトの力でちゃんと息を吹き返したのでご安心を。