デアデビル、パニッシャー、そしてスーペリア・スパイダーマン!
ニューヨークを代表するクライムファイターたちが、悪を討つ!
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【あらすじ】
ニューヨークの街並みをウェブスイングで飛び回るスパイダーマン。その時、スパイダーマンを銃撃が襲う。正確無比な射撃の雨をウェブで作った防弾ジャケットで防いだスパイダーマンは狙撃手の正体を知る。私刑執行人、パニッシャー。パニッシャーはスパイダーマンを危険視し、襲撃したのだ。
一触即発の2人。そこにデアデビルが割って入る。デアデビルとパニッシャーは、スパイダーマンがグリーンゴブリンの装備を盗んだのではないかと疑っていたのだ。これに憤慨したオットーは自らの無実を証明するために、2人をスパイダーマンの基地スパイダー・アイランドへ招く。だが、そこで待ち受けていたものは…。
【Impostors】
前号にて過ちを認めて己の在り方を見つめ直し、再起を果たしたオットー・オクタビアス。スーペリア・スパイダーマンとして、ニューヨークを護る決意を固めたオットーだったが、そんな彼に最大の試練が訪れる。
オットーは地上に警備の目を張り、多くのヴィランたちを捕らえてきたが、オットーの追跡を逃れた悪党の残党たちは人の目が届かない地下へと潜っていた。ギャングにマフィア、果てはザ・ハンドのニンジャにスパイダーマンに恨みを持つ者たちと様々なメンバーが潜む地下世界。彼らはいずれ訪れる機会、即ちスパイダーマンへの復讐を待ち、力を蓄えてきた。水面下で準備を進めてきた彼らだが、計画を実行すべく遂に動き出したのだ。
スパイダーマンの前に現れたパニッシャーとデアデビル。2人はニューヨークにグリーンゴブリンの魔手が伸びていたことを感じ取っていた。そこで、グリーンゴブリンとは因縁浅からぬスパイダーマンにコンタクトを取った。変貌したスパイダーマンは悪党相手に容赦をしなくなり、中には殺害したヴィランもいる。そんな彼だったら、グリーンゴブリンを既に倒し、その装備を押収しているのではないかと考えたのだ。2人はこのスパイダーマンがオットー・オクタビアスであることを知らないが、オットーだったらゴブリンの装備を奪う位はやりそうなのが何とも。
勿論、グリーンゴブリンが動いていることを信じないオットーは2人をスパイダー・アイランドに招き、自分がゴブリンの装備を奪っていないこと、そして自分が監視する街でゴブリンが悪事を働くことが出来る筈がないことを証明しようとする。元は刑務所だった孤島は、今やオットーの手で厳重なセキュリティが組まれ、外敵の侵入を許さない要塞と化していた。そしてこのスパイダー・アイランドの所員であり、スパイダーマンの私兵であるスパイダー・リングスもまた、オットーの査定の末に選ばれた精鋭たちだ。ニューヨークの治安はスパイダーマンが支配する孤島と、オットーの手足となる部隊に守られている。オットーたちは街に蔓延るヴィランたちの装備は全て押収したが、その中にグリーンゴブリンのものはない。
強固にロックされた武器保管室を開け、2人を案内するオットー。しかし、保管室はもぬけの殻。訝しむオットーだが、そこに件のゴブリンの武器であるパンプキンボムがスパイダーマンたちに目掛けて投げ込まれる。
侵入者を追うスパイダーマンたち。侵入者は、何とスパイダーリングスの中に紛れていた。全く同じスーツを着用しているスパイダーリングスに紛れてしまえば、誰が侵入者なのか簡単には分からないだろう。しかし、ここにはレーダーセンスを駆使するデアデビルがいる。デアデビルのレーダーセンスは他人の心臓の音を聞き分け、嘘を暴くことが可能なのだ。侵入者にとってデアデビルがいることは想定外の事態だっただろう。追い詰められた侵入者は体中に巻き付けた複数のパンプキンボムを起爆し、基地諸共に自爆しようとする。パンプキンボムは1つ爆発するだけでも周囲に相当の被害を齎す。それが一度に何個も爆発すればスパイダー・アイランドが消し飛ぶ程の大爆発が起きるだろう。そんなことをオットーが見逃す筈もない。パニッシャーと睨み合う侵入者に不意を突く形で取り押さえるのだった。
侵入者を締め上げるスパイダーマン。奪った装備は何処にやったのか、誰がこの事態の影で糸を引いているのか。しかし、侵入者は口を割ろうとはしない。彼“ら”からすれば、激情に駆られるスパイダーマンの姿は滑稽でしかなかっただろう。私の目が届く限りこの街で悪党が幅を利かせられると思うな、と胸倉を掴むスパイダーマンだが、そのスパイダーマンの私兵たちの中に悪党が既に潜んでいたのだ。
どうやらオットーの傲慢さの代償はまだまだ高くつくようだ。