[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:PUNISHER:IN THE BLOOD(2010)#1

ニューヨークに蔓延る悪を一掃すべく、最強の私刑執行人が帰ってきた!

 

Punisher

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【あらすじ】

暗黒の時代は終わった。ノーマン・オズボーンが齎したダーク・レインは終息を迎え、世界は元の姿に戻ろうとしていた。その変化は裏社会でも同様に起こっていた。ノーマンに与していたザ・フッドの一派が警察に逮捕されたのだ。ニュースで大々的に報道されたこの情報をパニッシャーが逃す筈がない。

装備を整え、フッドの手下が収監されていた刑務所に乗り込む。後はいつも通りのことをいつも通りにこなすだけ。これでまた1つ、リストが埋まる。

刑務所で暴行を受けていたフッドの手下の元へ忍び寄る人物の姿が。
清掃員に扮したパニッシャーがリストを埋めるべく、行動を開始する。
【Pay Back】

パニッシャーがニューヨークに帰ってきた。怒涛の展開で幕を閉じたフランケン・キャッスル誌から続く物語の続編であるこの「PUNISHER:IN THE BLOOD」は、モンスターの姿ではなく人間の姿で復活を遂げたフランク・キャッスルが、再びパニッシャーとしての活動を再開するエピソードだ。同時にパニッシャーの新しい“マイクロチップ”としてサポートを努めてきたヘンリー・ルッソの現状、最後の出番となるシリーズでもある。

フランクがモンスター・アイランドに身を寄せている間に、地上の情勢は大きく変わっていた。世に暗黒時代を齎したノーマン・オズボーンはクロスオーバーイベント「シージ」にてアベンジャーズに敗れて失脚。ノーマンに与していた悪党たちは軒並み逮捕され、地下に潜み再起を図る者とそれぞれの結末を辿っていた。表舞台で幅を利かせていた悪党が軒並み姿を消したことで、世は一時の平穏なものに変わっていった。

しかし、その平穏は見せかけに過ぎない。全ての悪党を1人残さず抹殺する、そうしなければ本当の平穏など訪れる筈がない。刑務所に入れられようが、パニッシャーには関係ないことなのだ。フッドには借りがあるのだから尚更だ。あの時の屈辱を晴らすいい機会だ。ムショに拘留されていたギャング共々に死にやがれ。

フッドの配下を射殺し、刑務所に爆破騒ぎを起こして脱出。完璧な仕事だ。
「誰がやったのか分かるように」シンボルマークを見せつける姿に、悪党どもは震えたに違いないだろう。

復活して早速に、否モンスターの姿でも変わらなかった暴れっぷりを見せたパニッシャー。最早フランクの往く道を阻むことができる者はいないだろう。ネオンに彩られるニューヨークの街並みをバイクで走り抜けるパニッシャーは、ヘンリーが待つ地下のアジトへ帰還する。

ヘンリーはマイクロとジグソーの居所を探っていた。フッドとの戦いの後“マイクロチップ”ことルイナス・リーバーマンパニッシャーの前から姿を消した。家族を蘇らせる希望を失ったリーバーマンは、その希望を奪ったパニッシャーへの憎悪を募らせながら、酒に溺れる鬱憤とした日々を過ごしていた。自らの手で撃ち殺したブリッジの“死体”に向けて恨みをぶつける姿は、異常以外に表せる言葉はない(アルコールは程々にな)。しかしそんなリーバーマンが何者かに襲われ、行方が分からなくなっていた。

報道に酒を呷りながら恨み節を呟き、死体に向けて喚き散らす。
醜悪な性分をさらけ出す男に襲い掛かった人物は白いスーツを着ているようだが...。

一方のジグソーは依然として姿を消したままだった。H.A.M.M.E.Rと協力関係にあったジグソーは、巨大な組織の後ろ盾を手にしたことで犯罪行為が明るみになることはなかった。そのH.A.M.M.E.Rが消滅したにも関わらず、未だにこの男の行方を突き止めることがヘンリーには出来なかった。

マフィアであるジグソーが犯した犯罪は枚挙にいとまがない。その犯行履歴にはヘンリーと妻への暴力、虐待もあった。自分の“顔”を奪ったパニッシャーへの憎悪に燃えるジグソーは、その憂さ晴らしのために家族に手を上げていたのだ。父親の悪辣さを誰よりも知っているヘンリーは自分たちが味わった屈辱と痛みをパニッシャーに打ち明けるが、当のフランクは素知らぬ顔だ。リーバーマンがどうなろうと知ったことではないし、ヘンリーの過去にも興味はない。そんなことよりも“リスト”を埋めるほうが大事というわけだ。

そんなパニッシャーに、ヘンリーはいつかのように反発してしまう。ちょうど母から帰宅を促されていたのだから丁度いいと荷物を纏めてしまう。堪え性のない坊主だが、正直フランクの態度にも問題はあるから、この場合はどっちも悪い。売り言葉に買い言葉とはよく言ったものだ。

「俺にマイクロチップはいらない。1人でも戦える」「あんたよりも母さんの方が大事だ!」
喧嘩する程に仲がいい?

 

これまでに何度もマイクロチップ“たち”に助けられてきたのに、冷たい態度を取り続けるパニッシャーパニッシャーがここまで冷徹な姿勢を崩さないのは、自分と親身な者を作らないためだ。友好な関係を結んでいた初代マイクロチップとの間に入った亀裂は、やがて2人を敵対させるまでに広がってしまった。あんな苦しみはもう味わいたくない。非情になろうとすればする程、フランク・キャッスルの人間性が垣間見える。関わりを絶ったモンスターたちの根城であるモンスター・メトロポリスの近くに、未だにアジトを構えているのもフランクの本音を語っているよう。

当然ヘンリーにも、そしてリーバーマンへの情もしっかりある。悪党のアジトに乗り込んで手当たり次第にぶち殺していくが、頭の中は“マイクロチップ”のことで一杯なのだから。袂を分かったパニッシャーとヘンリー。そんな2人の前に現れるのは、因縁のある人物たち。2人の最後の戦いが始まる…。

パニッシャーの前に現れたのはマリアの墓前で襲ってきた襲撃者。フランクにとって聞き覚えのある声をしているようだが…。
そして、実家に帰省したヘンリーを出迎えたのは愛する母と、憎き父であった。