ジョニー・ブレイズに迫るルシファーの影!
サタンの脅威に“復讐の精霊”はどう立ち向かう?
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【あらすじ】
鬱蒼と生い茂る森の中、そこに流れる川に集う人々の姿があった。白装束に身を包む異様な風体の彼らは、リーダー格の人物の言う通りに彼らの赤ん坊を川に沈める。これにより救いは訪れる。そう告げるリーダーの言うことに疑う素振りもなく従う人々。
そこに地獄の炎を身に纏う男が乱入する。猛々しいバイクのエキゾースト音を響かせながら現れた男、ゴーストライダーは彼らのリーダーに敵意をぶつける。リーダーの正体はサタンことルシファー。地獄の悪魔の企みを潰すべく攻撃をかけるゴーストライダーだったが…。
【Hell To Pay】
前号にてジョニーの出自、そして彼がいかにしてゴーストライダーとなったかを暴いたルシファー。地獄の王サタンはジョニー、そしてゴーストライダーを自分の計画に利用すべく彼らのことを全て知り尽くそうとしていた。戦闘力に始まり、性格、行動パターン、そして弱点とあらゆるものを知らなければ、利用することも難しいからだろう。
かくしてルシファーは行動に移った。ジョニーとゴーストライダーのうち、まずはジョニーをつけ狙い、彼の弱点を探ることに決めたのだ。そのためにはジョニーを徹底的に追い詰める必要があった。精神的に追い詰めて、肉体的に追い詰めて、その時にこそジョニーは己の弱さを口にする。
これまでの戦いで、ルシファーはジョニーの弱点に気付いていた。ジョニー・ブレイズの弱点、それは「騙されやすい」こと。己を守ろうと必死になるあまり、袋小路にはまってしまい抜け出せなくなってしまう愚か者。ルシファーからみたジョニーの総評はある種の真理を突いているだろう。故にサタンは罠を仕掛けた。無垢な者の死を餌にして、まんまと現れたゴーストライダーに対峙したルシファーは、ジョニーの精神と記憶に攻撃を掛けたのだ。彼の脳裏にある記憶、事故を起こして警察の世話になった時の奇妙な体験をサタンの魔手で起こしたものだと思わせることにしたのだ。
横柄な態度の警察に捕まって留置場に入れられ、人殺しの前科があるルームメイトに言い寄られるわで碌な記憶ではないが、効果は絶大だ。
ゴーストライダーを形作るジョニー・ブレイズと“復讐の精霊”。その片方は記憶の牢獄に閉じ込めた。何かがおかしいと感じるジョニーだったが、その違和感の正体がサタンによるものだとは考えられなかったのだ。
全てはサタンの手の内。奮闘するゴーストライダーだったが、ルシファーの敵ではなく簡単に捻り潰されてしまった。渾身のヘルファイア・ブレスが直撃しても大したダメージを与えることはできず、逆に片脚を引きちぎられてしまったのだ。
このままではジョニーと“復讐の精霊”に勝機はない。悪辣な笑みを浮かべるサタンに打つ手はあるのだろうか…。