ガモーラの処遇を巡り、対立するコズミックヒーローたち。
そんな彼らを前にかつての恋人であるスターロードは…。
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【あらすじ】
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを除いた銀河系にその名を轟かせるヒーローたちを集めたエロスは、サノスがガモーラにダウンロードされたサノス自身の記憶を使って復活しようと企んでいること、それを阻止するべくガモーラを抹殺するべしと彼らを説く。1人の女の命を取るか、銀河の平和を取るか。思案に暮れる者や即決する者と様々だが、ブラックオーダーの攻撃から生き延びたビルたちが伝えた内容に対して、スターロードだけはどうするべきか決められないでいた。
キティは、彼が直面している事態から逃げようとしていることを察していた。
【分裂】
宇宙の平和のために、自分の元を離れていった恋人を助けなければならない。もし自分がスターロードの立場なら迷わずFU○K YOUサインをしながら「NO！」を突きつけるだろう。何でそんなことをしなければならない、俺に何の義理がある？そう思わずにはいられない。恐らく多くの者がそう思うだろう。スターロードことピーター・クイルもそう考えていた。
銀河系の平和のために数々の戦火を駆け抜け、そして勝利を収めてきたスターロード。その勝利は苦楽を共にしてきたチームであり、かけがえのない家族でもあるガーディアンズのメンバーが傍にいたから成せたことだ。だが、その家族はもういない。恋人でもあったガモーラが抱える苦悩を解ることができなかったことを発端に始まった家族崩壊。ガモーラは自身の呪われた運命を呪い、世界そのものに復讐することを望み「レクイエム」と成ってマルチバースを巻き込んだ大戦争を起こした。身内が起こした不始末を片付けるべく、地球のヒーローたちと奔走したスターロード。ガモーラを止めることはできたが、彼女が起こした戦争のためにドラックスを犠牲にしてしまった。そしてロケットも自分の前から姿を消してしまう。
こんなことがあった後では、件の女を助けることに乗り気になれないのは無理もないだろう。酒に逃げ、元カノに電話したくなるのも分かる。しかし、そんなことをしていても事態は好転しない。平和には少なからず犠牲が伴うものだと、敢えて厳しく突き放すキティの言葉に項垂れるスターロードの姿は、荒くれ者揃いのガーディアンズのリーダーとは思えない惨めな姿だ。
ふとした瞬間に思い出すあの事件はスターロードを苦しめていた。
そんなスターロードの様子に充てられてか、ガーディアンズの船内もピリピリと張りつめた緊張状態にあった。悩みを見せるリーダーの元では、メンバーはすぐにバラバラになってしまう。そう、船内でもまたガモーラを抹殺すべしと考える者たちと護るべきだと考える者たちとで意見が真っ二つに分かれてしまっていたのだ。ムーンドラゴンとフィラ・ベルのような中立派もいるが、彼女たちではこの分裂を止めることはできない。サノスの元で戦った経験があり、かのタイタンの恐ろしさを誰よりも知っているコズミック・ゴーストライダーと、ガモーラと戦場を駆け抜け友情を築き上げてきたグルートや高潔なビルとではそりが合わないのも無理はない。
大喧嘩を始めたグルートとライダーを諫めようとするスターロードだが...。
どこまでも平行線の主張を続けるグルートとライダー。こうなってしまったら、船の空気を悪くする者には出て行ってもらう以外にこの場を解決することはできない。自らの意思で船を降りるライダーを止める者は誰もいない。この瞬間、スターロードが取るべき選択は決まったようなものだ。ガモーラを殺してでも、銀河系に迫る脅威を排除しようとするコズミック・ゴーストライダーを力尽くで止めることは難しい。ならば彼に先回りしてガモーラの居所を突き止め、保護するのだ。今のスターロードたちにはそれしかできない。
だが、ガモーラを抹殺することを主張するのはライダーだけではない。エロスと、彼の意見に賛同する者たちは大勢いるのだ。ビルたちと同様にブラックホールから脱出することに成功したエロスたちと合流したライダーは、彼らと共にガモーラを捜索することに。スターロードたちに残された時間は残り少ない…。
そんな彼の不退転の意思に従い、集ったダーク・ガーディアンズ。グラディエーターやレイス、そしてネビュラはガモーラの行方を知っているであろう男の元へ向かう…。
