[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:GUARDIANS OF THE GALAXY(2019)#3

1人の女の処遇を巡り、意見を異にする者たちを排除していく2つのガーディアンズ

キミならば、どちらの側に着く?

 

 

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【あらすじ】

ガモーラ討つべし。恐怖のマッドタイタン、サノスの復活を阻止するためならば手段を選ばないエロスの意思の元に結成されたダークガーディアンズは、ガモーラの居所を知っていると思われるノヴァに襲撃を掛ける。圧倒的な数の不利にも屈さず抵抗するノヴァだったが…、そんなことをしている猶予はない。内輪揉めを起こすガーディアンズを他所にヘラとブラックオーダーの計画は着々と進行していたのだ。

サノスの胴体を回収したヘラは、残された首を手に入れるべく銀河中を探して回る。
果たして首は、アナヒラスの子供たちの玩具にされていた。
?「さっきまでサノスだったはずの肉の塊を蹴っ飛ばして、サッカーでもして遊ぼうじゃないの!」
【犠牲】

この宇宙の平和を守るために、悪の危機から愛する者を救うために戦う。古今東西、宇宙を舞台に戦う超人や宇宙出身の超人たちの多くがこの言葉を胸に戦っている。それはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーも、そしてエロスも同じだ。そして、平和を守るための戦いが齎す犠牲の重さが計り知れないことも、両者共に解っていた。

エロスは兄であるサノスの死を以て銀河系に平和が齎されたとは、考えなかった。あの賢くて周到な兄が、何の策もなしに娘に殺されることなど有り得ない。兄の恐ろしさと偉大さをサノスの娘たち、ガモーラやネビュラよりも知っている実の弟は今度こそ平和を掴み取るために行動を開始した。崇高な使命の元に動くエロス、その動きに一切の迷いなどない。自身にとっては姪にあたるガモーラを抹殺することに躊躇する様子はない。全ては“平和”のため。

しかし、エロスは非情になり切れているわけではなかった。姪に兄の記憶が植え付けられている確信はあれど、その自信を証明する物的証拠は何もない。にもかかわらずガモーラに全ての咎を背負わせることにエロスは心を痛めていた。これでは軽蔑する兄と何ら変わりない、人の道から外れた所業を行わなければ宇宙を救えないことを、これが宇宙のために戦い続けた自分が辿る運命なのかとエロスは1人自嘲する。だが、その迷いを同志たちに見せるわけにはいかない。それが自分を信じてくれた者たちに、そしてこれから命を奪う姪に対するせめてものケジメというもの。エロスはそういう男だ。

兄のホログラフに叫ぶ弟。
エロスは知らないことだが、サノスは自身の運命に抗って死んだ。形は違えど運命に抗おうとする姿はやはり兄弟か。

エロスが内心で迷っているように、ダークガーディアンズの面々もやはり心の内では迷っていた。グラディエーターはエロスの考えに賛成はしたものの、やはりガモーラを殺すことが本当に平和を齎すのかを疑問視してた。スターロードの元を離れ、ダークガーディアンズに与したコズミック・ゴーストライダーも人殺しをしなければ平和を掴めない現実にうんざりしていた。だが、自分たちが今動かなければ取り返しのつかない事態に発展してしまう可能性は極めて高い。ならば動くしかない。考えるのは全てが終わった後でもいい。できる限り犠牲を出さず、穏便に事を進め、ガモーラを殺す。これが自分たちにできる最善の道だと信じて。

ネビュラの予測道理、ノヴァはガモーラの居所を知っているようだ。
ボコボコにしてでも居所を吐かせようとするレイスを諫めたライダーは、俺たちと組めば少ない犠牲だけで平和を掴めるとノヴァに話すが…。

「犠牲なくして勝利なし」。某ウィトウィッキ―家の家訓でお馴染みの言葉だが、この犠牲となる者への向き合い方が、勝利する者が誰かを決めることになる。

未だにガモーラへの怒りと悲しみを捨てきれず、酒に逃げるスターロードに愛想を尽かして船を乗っ取ったグルートはベータ・レイ・ビルたちを連れて辺境の星へと向かう。仲間を、家族を一部の者たちの掲げる「大儀」の食い物には絶対にさせない。キャプテン・グルートが向かう星に待つのは、常に銀河系を揺るがしてきた女暗殺者。真っ二つに分かれたガーディアンズは家族を護ることができるのだろうか。