[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:GHOST RIDER(1990)#16

愛する娘を失った哀しみから、未だ立ち直れないでいる母。

そんな母にダニーができることは何なのか?

 

 

 

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

ブラックアウトとの戦いを終えて迎えた翌日、病院に運び込まれたダニーはライダーと共に己の肉体がジョニーが放つショットガンで吹き飛ばされる悪夢を見る。「やめてくれ!」と叫ぶものの、その懇願が聞き入られることはない、恐ろしい悪夢を。

病院から退院したダニーは早速ジョニーに食って掛かるが、ジョニーは彼の非難を受け止めながらも、今後もダニーとライダーを監視すべくブルックリンに留まるという。また、最近では母親は教会へと通うようになっていた。変わり、壊れていくダニーの日常。母が向かう教会では何やらきな臭い“臭い”が漂うが…。

ダニーを病院に運んだのはジョニーその人。
すっかり母と仲良くなった男に、ダニーは警戒を強めてしまう。
【CHANGE】

ブラックアウトとの戦いを制し、その場を去ったが蓄積されたダメージは無視できるものではなく、倒れてしまったダニーとゴーストライダー。彼らを病院に運んだのは、先程まで殺そうとし襲ってきたジョニー・ブレイズだった。この事実はダニーにとってとても受け入れられるものではなかった。

夢の中で自分たちの体がヘルファイアで次々と吹き飛び、穴だらけにされていく痛みは想像もつかないものだ。ゴーストライダーの能力で傷を無くすことはできても、痛みは残る。現実で受けた痛みは夢にも現れるのだから、たまったものではないだろう。それに加えて母や恋人も、ジョニーのことを「倒れたダニーを救ってくれた恩人」だと認識してしまったことは、ダニーにとっては面白くない。大人として、先代のゴーストライダーとして、ダニーとライダーを監視し、また戦い方を教えようとするジョニーにダニーはが反発するのは無理もない。

しかし、この街での事件はダニーの意志に限らず起こるものだ。

ダニーの母は娘の死を受け止めきれず、ふさぎ込みがちだった。だが、そんな母は謎の男の導きに従い、薄暗い教会へと足を運んでいた。母の行動を訝しんだダニーはジョニーと共に教会へと忍び込む。そこでは母を含めた多くの信徒たちと、彼らが敬う神父の姿があった。神父は彼らに説く、我らの神が救いを齎すことを、失われた愛する者を取り戻すことができる、と。

その様子を見ていたダニーの怒りの炎は激しく燃え上がる。ブルックリンに巣食う悪党はマフィアやギャングだけではない、人の弱みに付け込み、食い物にする詐欺師も存在するのだ。失われた命は二度と帰ってこない。バーバラはあの日に死んだのだ。

欺瞞に溢れる神父が執り行うミサに殴り込むダニー。ジョニーの制止も聞かず飛び込んだダニーは、母の目の前で神父の信奉者たちに拘束されてしまう。ミサを台無しにされたと嘯く神父は信奉者たちに2人の侵入者を殺すよう指示を出すが、その時、第三の侵入者が現れた。

教会のステンドグラスを突き破り、現れたのはホブゴブリン。
ホブゴブリンに憑依した悪魔が、新鮮な生贄の血を求めているのだ。

凶悪なヴィランの乱入により、信奉者も市民も区別なく、パンプキンボムで吹き飛ばされる。混沌を極める事態に混乱しながらも、息子であるダニーを探す母。だが、今のダニーにはやるべき使命がある。ダニーと、彼の内に潜む“復讐の精霊”が悪徳神父と、そして罪なき人々を傷つけたホブゴブリンへの怒りを滾らせていた。悪党への裁きを下すのがゴーストライダーの使命。ダニーの体が地獄の炎に包まれ、肉と肌が燃え、崩れる。ホブゴブリンの前に現れたゴーストライダーは鎖の一撃を浴びせようとするが…。

混沌を極める教会に、騒ぎを聞きつけて駆け付けたのは親愛なる隣人。
スパイダーマンは、ホブゴブリンではなくゴーストライダーを止めようとする。

スパイダーマンは無暗に命が奪われることを良しとはしない。それが例え、凶悪なヴィランの命でも、だ。だからといってゴーストライダーを止めようとしたのは悪手だったと言わざるを得ない。ライダーを羽交い絞めにしたスパイダーマンだが、ホブゴブリンを見逃してしまっていた。そのために、このヴィランが逃げる隙を与えてしまったのだ。しかもダニーの母という、生贄も与えしまっていたのだ。

目の前で肉親を攫われてしまったライダーは、スパイダーマンの拘束を振り払い、ホブゴブリンの跡を追う。姉だけでなく母までヴィランに奪われることは、絶対にあってはならない。スパイダーマンに邪魔をするな、と釘を刺すライダーだが…。

「邪魔をするな、ヒーロー!」
ジョニーと久しぶりの再会を果たすスパイダーマン、だが今は再会を喜んでいる暇はない。