[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:PUNISHER(2009)#13

激震、モンスター・メトロポリス

群がる侍たちを、パニッシャーとモンスターたちが打ち破る!

 

 

 

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

ヘルズガードと彼の配下である侍たちがモンスター・メトロポリスに攻め込んでくる。彼らハンターの狙いはモンスターの命、そしてメトロポリスの最深部にあるブラッドストーンの欠片であるブラッドジェム。ブラッドジェムを奪われまいとヘルズガードに抵抗するモービウスだったが、力及ばず、件の欠片を奪われてしまう。

地の底の街に響くモンスターたちの断末魔と怒号。このままハンターの手でモンスターたちは駆逐されてしまうのか。否、そうはさせない。モンスター・メトロポリスには復讐に燃える最強の私刑執行人がいるのだ。今度はハンターたちが狩られる番だ。

地に転がる侍たちの夥しい死体の数々。
最強の処刑人は超パワーを得て蘇ったのだ。
【モンスターVSハンター】

モンスターたちが居を構える地下空洞に、巨大な機械の体を持つ髑髏と彼の配下であるサイボーグサムライたちが押し寄せ、生き残りをかけた決戦が始まった。字面にすると頭が痛くなるような意味不明さだが、同時に少年心を激しく刺激される展開だ。

モンスターたちの多くは戦えない者ばかりで、戦力となるのはウェアウルフ・バイ・ナイトやマンシングといったレギオン・オブ・モンスターズのメンバーだけ。それに対して完全武装を施したサムライたちが次々にやって来る。一糸乱れない統率された動きで進軍するハンターたちの刀や銃火器がモンスターを傷つけていく。だが、レギオン・オブ・モンスターズは一歩も引かない。自分たちが倒れたら、子供たちを守れる者はいないのだ。決死の覚悟と、血みどろの戦いが齎す高揚感を感じながらモンスターたちは戦う。

「かかってこいよ、クソッタレ共が!」
1人、大立ち回りを演じることで攻撃を一身に受けるように仕向けるジャック。
誇り高い狼男の爪がハンターの首を刎ねる。

だが、敵もさるもの。倒しても倒しても減らない圧倒的な物量はモンスターたちを疲弊させていくには十分なものだった。攻撃を引き付けるウェアウルフ・バイ・ナイトも限界を迎えてしまう。闘志は衰えなくとも、身体はついて来れないのだ。

絶対絶命な状況に立たされるモンスターたちだが、そこに侍たちを皆殺しにしながらパニッシャーが現れる。機械を組み込まれ、怪物の体を得たパニッシャーの力は凄まじく、拳を振るえばサムライたちの首が飛び、腹に穴が開き、腕も簡単に引きちぎることができる。自分に親しくしてくれた子供を殺された怒りに突き動かされるパニッシャーの勢いは止まらない。

榴弾を口に突っ込んだ侍を集団に放り投げ、纏めて爆殺。
パニッシャーの暴力的なまでの強さにジャックは少し引き気味だが、侍たちのリーダーであるヤマトは違った。パニッシャーを仕留めがいのある獲物と断じ、刀を抜く。

侍との戦いは熾烈を極める。モンスター・メトロポリスは何層もある集落なのだが、パニッシャーとヤマトの攻防は街を破壊しながらも続いていく。しかし、至高の獲物を狩る喜びに震え、昂るヤマトの刀が一閃、パニッシャーの首を貫く。いくら死体の体となってもダメージはある。もがくパニッシャーだが、そんなパニッシャーに見せつけるように逃げ遅れていた子供たちに向けて銃口を向ける。所詮モンスターは人間に狩られる存在に過ぎない、そう嘯くヤマトの口元は邪悪に歪んでいた。

子供たちに向けて放たれた炎は、マンシングがその身を盾にして防ぐ。
このゲスが。

目の前で起こった凶行。それはパニッシャーの怒りの炎に油を注ぐ行為だ。首に刺された刀はそのままに再び立ち上がる。今のパニッシャーは動く死体。痛覚は殆どない今の体には、生前と違い致命傷とはならないのだ。ガトリング砲を持ち出し、ヤマトに向けて発砲する。そのガトリング砲に込められた弾丸は、人体を内部から破壊する特殊なパラサイトが仕込まれている。体を内側から虫に喰われ、苦痛に満ちた絶叫を上げるハンターはたまらず撤退する。

だが、ヤマトは知らない。パニッシャーは狙いを定めたターゲットは必ず息の根を止める。侍はパニッシャーを獲物と見ていた。だが、パニッシャーにとっては侍もまた獲物なのだ。

撤退を開始するヘルズガードとヤマトらハンターたち。だが、逃がしはしない。
ギガントの出現に慌てふためく隙に、渾身の一撃を浴びせるのだ。
最初で最後の、「ファストボール・スペシャル」だ!

 

パニッシャーが超怪力に任せてぶん投げたマンシングは見事にヤマトを掴んだ。マンシングは恐れを抱いた者の恐怖心をその身と共に焼く。ヤマトはパニッシャーらモンスターを恐れた。断末魔の叫びを上げながら燃え尽きるヤマト。眼前で盟友が焼かれたヘルズガードは、パニッシャーを睨みつける。まるで次のターゲットはお前だと言ってるように。

しかし、それはパニッシャーにとっても同じことだ。侍たちの手で老若男女問わず多くのモンスターたちの命が奪われた。その報いはきっちりと受けてもらう。奪われたブラッドジェムと攫われたモービウスの奪還、そして復讐のためにパニッシャーは戦う。

傷ついたジャックたちはメトロポリスから動けない。
ならば、自分が戦おう。パニッシャーとして。