復讐の精霊生誕50周年を祝うサバトの第9幕!
迫りくるエキゾースト、シカゴの地下で起きる惨劇…。あらあゆる悪意が復讐の精霊を目覚めさせる!
前回はこちらから↓
【あらすじ】
ジョニーの身体から無理矢理に現れたゴーストライダーはエージェントタリアを危険視、彼女に襲い掛かる。ジョニーに必要なのはお前ではない、この我が必要なのだと。
結局タリアの言う悪意の根源への水先案内人として使うことに決めたライダーが引いたことで、その場は収まる。しかし、内輪揉めをしている場合ではない。こうしている間にも、ブラックハートの命を受けたエキゾーストもまたシカゴに到着してしまう。
果たしてジョニーとタリアがシカゴで見たものは…。
【THE GATE OF HELL】
前回ラストで突如タリアに襲いかかったライダー。その意図はジョニーの行動にいちいち横槍を入れて誘導するタリアが気に入らなかった、という緊迫した場の雰囲気にそぐわない、相変わらずのゴーイングマイウェイな(そしてちょろい)ザラソスは置いといて、物語も一気に進み始める。
シカゴにはブラックハートの息のかかった悪魔たちが蠢いていた。夜の街、人目が付かない暗い地下鉄、怪しげな雰囲気が漂う教会。あらゆる場所で罪なき人間が捕らえられ、サタンへの供物として捧げられていたのだ。
惨殺された夥しい数の死体の山。全ては地獄の王サタンの為。シカゴは人知れずに悪魔たちの手で地獄の門と化していた。光と闇、世の理を乱し、神も恐れないブラックハートの怒りはとどまるところを知らない。彼が地上に出現すれば街一つ簡単に滅ぼせるのだ。阻止しようとする動きもあるがあまりに力の差があり過ぎる…。
勿論、この惨状を目にして黙っていないのがジョニー・ブレイズとゴーストライダーだ。タリアが導いた先にはライダーが求めていた数え切れない程の“罪”が転がっていた。罪なき人々の命を奪い、貪るモノの存在をゴーストライダーは許さない。そしてジョニーの善良な魂もまた悪魔たちへの怒りの炎に燃える。
罪を犯したモノは平等に罰する。それはこれまでに打ち倒してきた有象無象の悪党や化け物たちにやってきたこと、これから地下に蔓延る悪魔たちにも同じことをするだけだ。誰一人逃がしはしない。
復讐の炎を燃え上がらせるライダーを前に、歓喜と狂気を滲ませた笑みを浮かべるタリアの姿が印象的。この女、できるな(←)。
地下の底で捕らえた人間たちを解体、処理していく悪魔たちをヘルマシン化させた電車でカチコミし轢殺、その場にあったチェーンソーもヘルマシン化して悪魔たちを次々とバラバラにしていくライダー。彼の怒りもまたとどまるところを知らない。その戦い様は辛うじて助かった人々も恐怖するほどだ。だが、それでいいのだ。復讐の精霊の戦いに賛美や称賛なんていらない。ゴーストライダーが戦う理由は理不尽な暴力によって血を流した者の無念を晴らし、そして悪を罰することなのだから。
ライダーが無双していく様はいつ見ても燃える。だが、ライダーは気付いていなかった。彼の能力をコピーした悪意がすぐそこまで迫っていたことを…。