[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:DEVIL'S REGINE:SUPERIOR FOUR#3

第三次スーペリア・タコ大戦勃発!

タコ大戦を制するのは誰だ!?極めて近く限りなく遠い世界、マルチバースを巻き込むバトルの終局だ!

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

スプリーム・オクトパスに敗れて囚われの身となったオットー・オクタビアス。オットーはスプリーム・オクトパスに逆襲すべく策を巡らすが、何も妙案は浮かばず途方にくれていた。そこに同じ牢に入れられていた先客、別の世界のオットーの骸骨を触媒にしてポータルを潜ってやってきたマンシングスがオットーを救出する。このマンシングスも中身はオットーなのだ。

オットーはスプリーム・オクトパス打倒のため奇怪な生命体に協力を求めるが…。

見た目はマンシングでも中身はオットー。その扱いにくさはオットー自身も苦労するほど。

一方、オットーを裏切ったスーペリア・フォーのメンバーたちはスプリーム・オクトパス(オットー・ヴォン・ストレンジ)の居城に招かれる。スプリーム・オクトパスは彼らに自分の真の目的を話す。
スプリーム・オクトパスの目的、それは様々なマルチバースに点在する"オットー・オクタビアス“たちを間引き、真にスーペリア(優秀な)な自分の意思に同調するオットーだけを残すこと。そして他のオットーが消された世界には自分そっくりのクローンを配置し、統治することだった。

自分の野望、調和に不要なオットーは邪魔だったのだ。

更に彼はスーペリア・フォーのメンバーたちもまた、自分が目指す調和には不要なものだと断じ、処刑を行おうとする。スーペリア・フォーの処刑が行われようとする中、間一髪で現れたオットーとマンシングスは、スプリーム・オクトパスに戦いを挑む。

果たしてスーペリア・フォー、そしてオットー・オクタビアスの運命は…。

悪逆非道な暴君を倒すべく現れたオットー。
そんな彼をスプリーム・オクトパスはこう呼んだ。
"スーペリア・スパイダーマン“と。
【独りで闘う者とみんなで闘う者たち】

ドクター・オクトパスとスプリーム・オクトパスの戦いが始まった。

スプリーム・オクトパスは「自分の魔術を駆使すれば、お前の力を強くすることは造作もない。スパイダーセンスだって取り戻すこともできるぞ」とオットーに揺さぶりをかけるが、オットーは屈しない。

「お前の言うことは嘘っぱちだ!お前の恐怖が別の世界からやってきた私、マンシングスを介して伝わってくるぞ!お前の恐れが私たちを強くし、貴様を灰と化すのだ」

アーマーを召喚しオットーを迎え撃つスプリーム・オクトパス。
互いの意地と意地がぶつかる。

マンシングスと協力して互角。ならば、数を増やせばこちらに勝機がある。

そう判断したオットーはスーペリア・フォーのメンバーたちに助勢を請う。自分を裏切った者たちに助けを求める。あのオットーが"プリーズ“とまでお願いしている光景はなかなか珍しい。

そんなオットーに心動かされたわけではないだろうが、この男に協力して立ち向かわななければ自分たちに未来はないことは、スーペリア・フォーのメンバーたちには理解できていた。拘束を振りほどき、一斉に攻撃を仕掛けていく。

ゴーストライダーヘルファイアが、ハルクの超怪力が、ウルヴァリンの爪がスプリーム・オクトパスを襲う。例え、たいしたダメージが与えられなくとも、奴の気を一瞬でも逸らすことができれば十分。スプリーム・オクトパスの僅かな隙を逃さず、攻撃を加えるオットーだが、オットーの考えを見抜けないスプリーム・オクトパスではない。

奴もまたオットーなのだから当然のことだろう。オットーを魔術で拘束し、お前の作戦を実に浅はかだ、と一蹴するスプリーム・オクトパス。

スプリーム・オクトパスを守るアーマーを傷つけることも、知略を上回ることもできない。勝ち誇るスプリーム・オクトパスだが、奴は所詮は独りで戦う者であり、連携するという発想を持ちえない。だから、スーペリア・フォーの動きに惑わされ、背後から迫る一撃に対処できないのだ。

スーペリア・フォーの攻撃は囮で、本命はマンシングスの触手による刺突。
絶対急所である頭部を貫く。作風によってはエグい描写になっただろう。

こうして、たった独りで闘い続けた支配者は、仲間と戦うことを学んだよりスーペリア(優秀)な男に敗れたのだった。

【闘い終わって、これからのこと】

マンシングスの助力もあって強大な敵を倒すことができたオットーらスーペリア・フォー。

スーペリア・フォーの面々に改めて協力してくれたことの礼と、自分の不甲斐なさを不器用に詫びるオットーを前に、彼らもオットーの謝罪を受け入れる。彼らもまた、一度はオットーを裏切った身。謝罪するのはこちらの方だ、と口々に、上から目線で語る。

生まれた世界は違えど、やはり彼らもまたオットー・オクタビアスなのだということを再認識させる。

オットーもその事実に苦笑しながらも、心は晴れやかだ。この“オットーたち”とでなければ、強大な敵に勝つことはできなかっただろう。初めて得た、かけがえのないメンバーたちと共に元の世界に帰還するのだった。

マンシングスの能力を借り、骸から魔術を発動しゲートを開く。
ドクター・オクトパスとマンシング、案外いいペアなのかも?

 

元の世界に帰還したオットーは、大喧嘩の末に破壊してしまったゲートを修復に取り組みながらも、ある思案に暮れていた。

(自分だけがスーペリアなのではない。仲間たちがいるからこそ、私はスーペリアなのだ。その仲間たちを、ただ私の目的に使い潰すわけにはいかない。)

そう判断したオットーはスーペリア・フォーの面々にこれからも自分に協力してくれることに対しての見返りとして、彼らが超常の力を持つことになった原因を取り除くことを宣言する。

ゴーストライダーの場合は地獄王メフィストとの契約、ハルクの場合はガンマ線の実験の事故、ウルヴァリンの場合はウェポン計画。

これらの力はオットーたちが望んで得たものではない。その忌まわしい力を取り除き、普通の人生を送れるようにしてやる、と救いの手を差し伸べたのだ。どれも簡単に対処できる問題ではない。そう非難するメンバーに、それでもオットーは仲間のためにやってみせると言ってのけた。

オットーの決意は本物だ。ならば、自分たちも彼の計画にとことん付き合おうじゃないか。自分たちはスーペリアを越えた、スーペリア・フォーなのだから。

仲間の為に戦う。オットーの新しい戦いはこれから始まるのだ。

 

今シリーズは登場するヒーローやヴィランの大半がオットー・オクタビアスという異色作。さながらドクター・オクトパス版スパイダーバースだ。

全員がオットーとはいえ、得た能力も考え方もバラバラなだけに時に激しく対立することはあっても"雨降って地固まる“という言葉がある通り、団結して強大な敵と戦う。

なんともヒーロー作品の王道を往く展開だ。全3話なのがもったいないが、その分スピード感があった。

ドクター・オクトパスはスーペリア・スパイダーマンとしての活躍を経て、スパイダーマンらヒーローに対するアンチヒーローとして描かれるようになった男だ。今後の彼の活躍も楽しみだ。

オットーはスパイダー・オックを殺害した世界にマンシングスを置いてきた。
このマンシングスもまたオットー自身。罪滅ぼしというわけではないが、これからはこの世界は私が護っていこう。