ジョニーに“復讐の精霊”の力を奪われたダニー。
地獄で渦巻く陰謀に巻き込まれる2人はどうなるのか…。
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【あらすじ】
西暦1654年、大草原に戦う影が2つあった。1人は当時活動していた"復讐の精霊“ヘルホーク、もうひとりは"スピリット・オブ・コラプション“ネクロシス。ネクロシスは彼が握るネクロソードでゴーストライダーを貫き、腐食、殺害する。ネクロシスは異世界リンボの支配者であるベラスコが送り込んだ者だ。彼の目的はいったい?
そして現在、橋から落とされ沈んでいくダニーを救出してくれた女がいた。
その女、ケアテイカーはジョニーは長きに渡って地獄にいた影響で、悪魔の瘴気にあてられ暴走状態にあること、ジョニーを救えるのはダニーだけだだと伝える。
だがダニーはジョニーに負けたこと、自分では助けられるわけがないと不貞腐れ、酒を呷る。
ジョニーもまた、自分がどこかおかしくなっていることに気付きつつあったが悪魔が齎す溢れる怒りと憎悪の感情に流されてしまう。
こんな有様でダニーはジョニーの救出ができるのか?
【ダニーが本当に望むもの】
力を奪われ戦う力を失ったダニー。これでようやく自由を謳歌できる、もう戦わなくていいと晴れやかな気持ちになるか思いきや、ダニーの顔はやはり暗い。
ジョニーをこのままにはできない、助けなければと頭では分かっているのだが、気持ちの整理ができず、踏ん切りがつかないのだ。ケアテイカーに諭されても気持ちは固まらない。
そんな中、ダニーは元恋人であるステイシー巡査を尋ねる。
疎遠になっていた2人だが気持ちは通じるのかステイシーはダニーが本当に望むことを察し、彼女なりにダニーを励ます。正しいことをやれ、と。
ステイシーに諭されたダニーはようやく覚悟を決める。ダニーを追ってきたケアテイカーと共にある場所へと向かう。ジョニーを助けるために。正しいことをするために。戦う力が無くなっても、ダニーはヒーローなのだ。
【地獄の力に呑まれるジョニー】
一方のジョニーは地獄の瘴気による精神の汚染が深刻になり、自分を抑えることができなくなる。いや、抑えるという考えすらも浮かばない程に"地獄の王としての使命“に忠実に、暴力的に果たそうとする。
地獄でリリスが自分に反旗を翻し、数多の手下たちと共に地上へ向かっていることなど知りもせずに。
ヒーローとして再起するダニーと、地獄の王として暴虐の限りを尽くすジョニー。
圧倒的な力を魅せつけるジョニーはカッコいい(同時に恐ろしい)が、人間臭いダメな部分をクローズアップされながらも奮起するダニーも魅力的だ。
彼らも最初から強いヒーローではない。弱い1面を持つ人間なのだということがよく分かるだろう。