[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

アメコミ、アメトイに関して語るブログです。MARVELのダークヒーローやクライムファイター中心。

アメコミ:BLADE(2023)#1

マーベルユニバースで最も力強く最もスタイリッシュで最もクールな男が帰ってきた!

彼の名は、ブレイド

 

【あらすじ】

日本は東京都、渋谷。この街では活気に溢れた若者たちが一瞬の青春を謳歌するべく、ネオンに彩られた夜を行き交う。そして、その人工の光が作る影に「奴ら」は潜んでいる。ヒトの血を貪るヒト非ざるもの、ヴァンパイア。

そんなヴァンパイアたちが今宵も獲物を見つけた。ターゲットはクラブで1人グラスを傾ける女。女は自分に向けられた異様な視線に危機感を覚え、クラブを後にするものの獲物をみすみす逃す筈もない。獰猛な笑みを浮かべ、牙を覗かせた「奴ら」が女を追う。しかし、この世界にはそんな「奴ら」を狩るハンターが存在する。

ハンターもまた、狙いを定めた獲物を見逃すことはしない。

クラブを出た女を追うヴァンパイアたちを襲った強烈な「光」を放つ一台のマシン。日に焼かれて体を焼かれる者や灰となって消えていくヴァンパイアたち。マシンから降りて姿を現した男は刀を抜き、女に隠れるよう忠告する。ブレイドは世に仇名す化け物たちを駆逐するために、そして女を守るために遥々日本までやってきたのだ。

【Mother of Evil】

人類以外にも悪魔や邪神、果ては世界の創造神等々と多種多様なキャラクターたちが登場するマーベルユニバース。そんな世界観の中で特に異色の存在と言えるのがヴァンパイアだ。彼らは始祖ドラキュラ伯爵の血を受け継いだ化け物であると同時に、人間の持つ遺伝子が変異して生まれた突然変異体だ。ヴァンパイアたちは日を恐れ、人の目を隠れ、闇夜の中でひっそりと暮らしてきた。だが、中には血への「渇望」から人を襲う者たちが大勢いた。そんなヴァンパイアを狩り、人々を守るために大昔から戦い続けてきたのが「デイウォーカー」と呼ばれる男、ブレイドことエリック・ブルックスだ。

時には孤高のハンターとして活動し、またある時はアベンジャーズのメンバーとして地獄に宇宙と場所を問わずに刀を振り、またまたある時はミッドナイトサンズのメンバーとして異世界を冒険してきたブレイド。ここ最近は娘がいることが明かされたりと、色んな意味で慌ただしい生活を送ってきた。今シリーズはそんな彼にとって久しぶりな個人タイトルだ。物語としてはアプリ「マーベル・アンリミテッド」で配信されているインフィニティ・コミックス「ブレイド:ファースト・バイト」と地続きとなっているが、「ファースト・バイト」が未読でも十分にブレイドの活躍が楽しめるよう演出が工夫されているのが嬉しい。

そんな今シリーズでのブレイドの目的は先述した通りヴァンパイアたちの駆除、そしてダナ・スミスと呼ばれる女をヴァンパイアから守ることだ。ダナを襲ったヴァンパイアたちを残らず刀の錆としたブレイドは、ダナを人目のつかない隠れ家に匿う。彼女からすれば突然の展開に訳が分からず、頭を抱えることしかできない。しかし、この女は本人が気付かぬうちにヴァンパイアたちに狙われていたのだ。それは彼女にとって身近な存在だったボーイフレンドがダナの知らないうちに、ヴァンパイアにすり替わっていたのが物語っていた。

ダナがブレイドに救出される一週間前、彼女の恋人を捕らえたブレイドはダナに危機が迫っていたことを情報提供人から聞かされる。彼女が狙われる理由は突き止められなかったが、彼女を護衛していれば何れその理由を教えてくれる「奴」が向こうからやってくるだろう。

 

ブレイドの目論見通り、その理由を教えてくれる「奴」が隠れ家にやってきた。襲撃者は赤いフードを纏い、まるでハヌマーンの如き仮面をした謎の人物だ。時代錯誤ないで立ちをした襲撃者はシミターでブレイドを一蹴すると、ダナに謎の光を浴びせて炎を纏った剣で切ろうとする。だが、襲撃者に好き放題やらせるブレイドではない。すぐさまに襲撃者に逆襲し、2人の激しい剣劇が繰り広げられることに。

最初は不意を突かれたものの、襲撃者の力量を確認してしまえば遅れは取らない。炎を纏う剣など、当たらなければどうということはない。スタイリッシュな剣戟についてこれるか!?しかし、彼らの戦いを見ていた女の目からは光が消え、口元には怪しい笑みが浮かんでいた…。

 

ダナの正体は「アダナ」と名乗る邪悪な生命体だった。5千年もの永き時を生き続ける彼女は自らの記憶を封印し、普通の一般人として暮らしてきた。そんなアダナを蘇らせるために襲撃者は現れたのだ。まさかの急展開に今度はブレイドが困惑するものの、ここでアダナを見逃すことはできない。彼女が纏う黒いオーラは、ヴァンパイアのそれとは異なるが危険な代物であることは明らかだったから。

一瞬の間にアダナの首を落とすブレイド。しかし、彼女は首を落とされたにも関わらずに平然としていた。それだけでなく自らの敵であるブレイドにウィンクまでし出す。こいつは、正真正銘の化け物だ。

 

アーロン期のアベンジャーズへの参加を機に、登場する機会が増え、少しずつ「マーベルコミックのブレイド」として知名度を高めてきたブレイド。そんな彼の久しぶりの個人タイトルのメインヴィランは、数千年もの間「血」を求めた始祖の1人だった。始祖の力はブレイドの想像を遥かに超えており、衝撃破と同時に放たれた無数のガラス片に貫かれたブレイドは意識を失ってしまう。

アダナは「皮」を剥いで行方をくらまし、ブレイドもまた襲撃者の一味に囚われてしまった。のっけから衝撃的な展開が続くブレイド誌。はてさて、この先どんな展開になっていくのだろうか。

(半裸にされて拘束される毎度のお約束をしつつ)拷問を受けるブレイドだが、そんな彼を救出する者が現れる。彼女はブレイドにアダナを止めるために手を貸すよう協力を求めるが…。