お前はまだ未熟だ
ということで、今回はマーベルレジェンド、スパイダーマン2099（スパイダーマン：アクロス・ザ・スパイダーバース）（以降2099と呼称する）の解説だ。
さて、既に公開されたアニメ映画「スパイダーマン：アクロス・ザ・スパイダーバース」、このブログを読んでくれている画面の向こうの読者たちはもう観に行っただろうか。え、まだ観てないって？突然ポータルが開いてガタイのいい青い奴が襲い掛かってくるぞ、早く見てこい。
とまあ、早速脱線してしまったが、この2099は物語において非常に重要な立ち位置にいる人物、そんな彼の立体化は発表時から大きく注目を集めていた。2099がラインナップされた「アクロス・ザ・スパイダーバース」アソートには映画に登場したマイルズにグウェン、Bパーカー、そしてヴィランであるスポットたちが顔を並べているが、彼ら全員が劇中での独特なデフォルメ具合を忠実に再現されていたのだ。当然、2099もその例に漏れずビルドクラスの長身に張り出た肩、細長い腕と脚とまるでモデルのような姿そのままで立体化された。さらにできるようになったな、ハズブロ！
その分、接地性や体幹は若干低いように感じるが、許容範囲内か。
前作「スパイダーマン：スパイダーバース」では普通の体格だったが、鍛え直したのか。
2099の代名詞の1つであるマントは非着脱式。半透明な赤のグラデーションが目を引く。
蜘蛛の牙を思わせる鋭いマスクに、胸にでかでかと描かれた髑髏と蜘蛛を合わせたシンボルマーク。コミックでの姿の面影を残しながらも、かなりアレンジが効いたデザインだ。赤い部分には幾何学的な模様が刻まれている。
肘の突起も健在だが、アニメでの動かしやすさを重視した結果からか大型化。“突き刺す”というよりは“切り裂く”ことを目的にしたような形状に変化した。一見すると堅そうだが、思っていた以上にペラペラしていてちょっと拍子抜けしたのはここだけの話。
まるで大人と子供の身長差、体格差だ。
コミック版2099の解説はこちらから↓
映画では2099はマルチバースの均衡を正すためにマルチバース中に散らばるスパイダーマンたちに声をかけ、その中から選りすぐりの戦士たちを率い“スパイダー・ソサエティ”を結成した。そんな彼だったが、チームに入りたいと言うマイルズに対してはやたらと辛辣な態度を取っていた。未熟、甘ちゃんと散々に貶した彼はマイルズを「アース19999のあいつのように、お前は未熟だ！」と叫んだ。
2099はどこかの時間軸で“帰る家を無くした”男と出会い、そして自分とは相容れない思想の持ち主のスパイダーマンも広大なマルチバースには存在することを知ってしまったのかもしれない。マイルズとの出会いと対決が彼に何を齎すのかは、次回作である「スパイダーバース3」にて描かれるだろう。
