[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

アメコミ、アメトイに関して語るブログです。MARVELのダークヒーローやクライムファイター中心。

アメコミ:SUPERIOR CARNAGE#2

目覚める災厄!

盲執に囚われた狂気が新たな虐殺者を生み出す!

 

 

前回はこちらから↓

 

lagia.hatenablog.com

【あらすじ】

公にされていない秘密刑務所内で一人の犯罪者が脱走した。狂暴性を剝き出しにし、本能のままに殺戮を繰り広げるカーネイジの手で多くの人命が奪われた。しかし、このカーネイジの凶行は犯罪グループ“フライトフル・フォー”のメンバーであるウィザードとユリシーズ・クロウ、そして彼らの補佐役のマッドサイエンティスト、カール・マルス博士が引き起こしたものだった。カーネイジを目覚めさせた目的はカーネイジシンビオートを手なずけ、味方に引き込むというものだが...。

ウィザードらの手で拘束されたカーネイジことクレタス・キャサディ。
カーネイジを味方に付けることができれば心強いが、上手くいくのだろうか?
【奇妙な友情と科学が齎すもの】

フライトフル・フォーのメンバーであるウィザードとクロウが引き起こしたこの惨事。彼らの行動のために多くの命が奪われることになったが、こんなものは序の口に過ぎない。2人が目指すものはこの先にあるのだ。カーネイジシンビオートに目を付け、看守を操ってカーネイジを脱走させたのも全ては準備段階に過ぎないのだ。

ウィザードことベントレイ・ウィットマンは脳腫瘍を患っていた。医学的な手段では切除不可能なそれはウィザードの精神を追い込むものだった。そして同時に脳内に潜む病魔はウィザードの記憶野を蝕み、記憶障害とうつ症状を併発させてしまう。何ともリアル過ぎる症状だが、これらの症状のためにウィザードは時に頓珍漢な行動を起こすようになっていた。自身の開発した他人の精神を操る装置の機能に自信を持つ彼だが、この装置は操る対象が覚醒状態でなければ満足に機能しないものだ。前号にてカーネイジの宿主であるクレタスを操ろうとして失敗したのも、それが原因だ。

だがウィザードはあろうことか、既に失敗した方法を再びクレタスに施す。当然この方法は失敗。拘束を解かれ、姿を現したカーネイジに襲われてしまう。そしてクロウの放つ衝撃波がカーネイジを吹き飛ばす。かつては優秀な学者だった男も、脳にダメージを負うと無駄な行動を繰り返すようになってしまうものか。

カーネイジにボコられ、クロウが助ける。
前回も見た流れだぞ、これ。

勿論この愚かな男に協力するクロウも、ウィザードの不調を知ってはいたが、知ったうえで敢えて彼に力を貸していた。似ている超人の区別もできない程に認識力が無いウィザードにクロウが協力するのは、かつてのチームメイトよしみか。それとも自分と同じように変わり果てようとも、目的のために行動する姿に共感を覚えたからか。

悪党同士でも確かに存在する“情”を感じる流れだが、勿論これだけでは終わらない。クロウが寄越した助手のカール・マルス博士を、新たなカーネイジのホストにする案をウィザードは思い付く。当然マルス博士は抵抗するものの、博士は肉体的には普通の人間だ。サイボーグであるクロウに実力行使をされれば手も足も出ない。診察台に拘束され、クレタスから抽出されたカーネイジシンビオートを植え付けられてしまう...。

クレタスを操れないなら、普通の人間を身代わりにさせて従わせればいい。
人命を軽視した案だが、この方法ならば上手くいきそうだ。

ウィザードもクロウも、そして利用される形となったマルス博士も類まれなる知力を活かして科学を味方に付けたものたちだ。そんな彼らが抱く野心のために、理性という名のタガが外れて優れた頭脳を悪用すれば多くの命を奪うことなど簡単なことだ。

そして本シリーズの主役であるヒーローもまた、そんな優れた頭脳と隠し切れない傲慢さを持つ男なのだ。

刑務所内で起こった騒動を街に放っていたスパイダーボットが感知。
(時間を奪うなと嫌々ながらも)事件解決に向かうスーペリア・スパイダーマンだが...。