[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

アメコミ、アメトイに関して語るブログです。MARVELのダークヒーローやクライムファイター中心。

アメコミ:X-MEN:CURSE OF THE MAN-THING

マンシング生誕50周年を記念作、第3号!

復活のマンシング!マジック率いるモンスターチーム「ダークライダーズ」と共に復讐を果たせ!

前回はこちらから↓

 

lagia.hatenablog.com

【あらすじ】

マンシングの姿を取り戻したテッドはフラワーの野望を食い止めるべく更に力を求めてリンボの支配者ベラスコを召喚するが、現れたのはX-MENのメンバーであるマジックだった。X-MENの本拠地であるクラコアにも今回の事件の影響が及んでいて、マジックはマンシングに協力を持ち掛けてきたのだ。

フラウワー、そして序にベラスコにお礼参りをするためにマンシングが立ち上がる。

やられたらやり返せ。
僕はマンシング、恐れを焼き尽くすモンスター。
【MAN-THING Lives Again】

前回のラストでマンシングの姿を取り戻し、禁忌の力を求めたテッド・サリス。

テッドは以前にも研究にどん詰まりになった時に悪魔の力に頼った。結果、SO-2血清を完成させることに成功するが代償として異形の怪物となり果てた。

そして今回もまた悪魔を呼び出そうとした。ただし、今回は自らのエゴの為ではない。弱い自分に向き合うことができたテッドは、自分を支えてくれた人々の為に行動した。誰かの為に行動できること、愚かであると同時に素晴らしいことだ。

故に今回テッドの前に現れたのは邪悪な悪魔ではなくヒーローだったのだろう。テッドの覚悟を確認し、改めて事件の解決の協力を持ち掛けるマジックは強力な助っ人たちをマンシングに送る。

マロウ、フォアアーム、シャークガール、ウルフカブ、マンモマックス。
異形の姿を持つミュータントたち。彼らにとっても地球が滅茶苦茶になるのを黙って見ていることは出来ない。

マジックが開いたポータルを通って、ダークライダーズと共にフラウワーの元に辿り着いたマンシング。姿は取り戻せても未だに力の大半は憎き女に奪われたまま。

お前に勝ち目はない、と勝ち誇るフラウワーだが彼女は自分にも制御できないマンシングの力に振り回されつつあった。ヒーローたちの勝機はそこにしかない。

フラウワーが繰り出す植物で出来た兵隊の対処をダークライダーズに任せ、単身で挑むマンシング。巨体から繰り出す攻撃は空振り、だが女の油断を誘うのには十分だ。後はフラウワーを取り込み、内側から破壊してやる。敵なので情け無用だ。

もう逃げられないぞ。
喧嘩を売る相手を間違えた愚か者には制裁を。

フラウワーを自身の精神世界に取り込んだテッド。

彼の狙いはシンプル、フラウワーの弱い心を破壊し自分の力を取り戻すこと。

その為なら彼女が隠してきたトラウマも掘り起こす。彼女が人間嫌いになり自然至上主義を標榜する組織ホードカルチャーに加わったのは、幼い頃に父親から受けた虐待にあった。虐待の末に家に放火して無理心中を図った人間の屑。

フラウワーが歪むのは無理もない。だが、そんなことはテッドには関係ない。むしろ格好の弱点を見つけることができたのだ。フラウワーが弱みを見せたことで力を完全に取り戻す。この計算された策略、これが彼がドクターと言われる所以か(多分違う)。

もう一度痛みを味わって来い。

精神と肉体の両方を焼かれ、阿鼻叫喚の悲鳴を上げながら逃げ惑う女をマンシングは敢えて見逃す。

これだけ痛い目にあったのだ、二度と再起できないだろう。

地球上から無数に生えたマンシングの蔦を介して、事の一部始終を見ていたアベンジャーズスパイダーマンたちがドン引き(マジックやゴーストライダーと一部は理解を示していたが)する中、ダークライダーズは勝利を喜び合う。

 

こうして地球全土を巻き込んだ戦いは幕を閉じた。しかし、マンシングの戦いは終わっていない。復讐する相手はもう1人いるから…。

マンシングが召喚しようとしていた件の悪魔、リンボの支配者ベラスコ。

彼は求めに応じて姿を現そうとしていたのが、そこを魔導士ジェニファー・ケイルに妨害されていた。事の内情をマジックから聞かされていた彼女はベラスコを抑え込み、“彼”が来るのを待っていたのだ。

やがて、“彼”は来た。

さあ、今度こそ復讐の時。もう邪魔をする者は誰もいない。僕は恐れを焼き尽くすモンスター、マンシングだ。

 

マンシング生誕50周年を記念した本シリーズ。

全3話という短さながらもアベンジャーズスパイダーマンX-MENと数多くのヒーローが登場し、入り乱れての大活躍を見せる中、主役であるマンシングは一話の冒頭から殺害されるという衝撃的な扱いをされてしまう。一度死に、ヒーローや友から励まされて己の弱さに向き合い、生き返って逆転勝利を収める。実に燃える展開だ。

最終決戦であるフラウワー戦はマンシングの恐ろしさを端的に分かりやすく描き、そしてテッド・サリスという男の危うさをこれでもかと表現した名バトルだった。

巨大怪物マンシング、彼の活躍を今後も追っていきたい。