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ドラマ:ウェアウルフ・バイ・ナイト 感想

この記事はドラマ作品「ウェアウルフ・バイ・ナイト」のネタバレを含みます!

ネタバレを踏みたくない人はブラウザバック推奨です!

 

 

 

ウェアウルフ・バイ・ナイト」はディズニープラスにて配信された、ドラマ作品だ。ハロウィンスペシャルという企画で制作された本作はウェアウルフ・バイ・ナイトことジャック・ラッセルを主人公に、「巨大生物」マンシングことテッド・サリスと「モンスターハンター」エルサ・ブラッドストーンの3人が主軸となって描かれたホラー作品。

そう、この作品はMCUの中では珍しい、ホラー作品なのだ。それも往年のモノクロ時代のホラー作品の数々をリスペクトしたのか、本編の9割9分が白黒で描かれるというかなり思い切った作風になっていて、更にCGを多様せずアクションとセットで成り立っているのも他のMCU作品との差別化が出来ていると言えるだろう。

またディズニープラスで配信されているドラマ作品はどれも数話と観るとなると時間がかかるという難点がある(1話毎で大体四、五十分)が、この「ウェアウルフ・バイ・ナイト」は一本50分で完結しており、非常に見やすいのも他の作品と違うところだろう。

【あらすじ】

人目に付かない闇の世界、そこでは人々を傷つけるモンスターたちとそのモンスターを狩るハンターとの戦いが起きていた。ハンターたちの中でも最強の一族“ブラッドストーン”、その家長が亡くなり一族の秘宝でありモンスターにとっては災いである魔石ブラッドストーンの後継者を選定する儀式が開かれた。

そこには何十体ものモンスターを狩ってきた腕利きのハンターたちやエルサ、そして100体もの“獲物”を狩ってきたという男ジャック・ラッセルが現れて…。

【2人の怪物と1人のハンター】

あらすじだけで今までのMCUとは血色がだいぶ異なる本作。

魔石ブラッドストーンの後継者となるには、屋敷に解き放たれたモンスターを他のハンターたちより先に狩ることが条件。これはまごうことなきデスゲーム。

その解き放たれたモンスターこそがマンシングで、ジャックは友であるテッドを助ける為に危険を冒してこの儀式に参加者として乗り込んだ。ブラッドストーン家の余興に巻きまれたマンシングは不憫ではあったが、ジャックと偶然ジャックの目的を知ったエルサの助けでマンシングは無事に解放される。

この3人のやり取りがコミックでの彼ららしくて、スタッフたちは“分かっている”。

テッドはこれまでにも何度か捕まったことがあったようで、その度にジャックが救出してきたそうだ。ジャックもいい加減うんざりとぼやきつつも、友の為に敵地に乗り込む男気はコミックでも勇猛な彼らしい。

テッドもテッドでジャックに迷惑をかけることを申し訳ないとは思っているようだが、二人の関係は気安く、冗談を言い合ったりと非常に和む。怒らせたら誰よりも恐ろしいテッドだが、心を許した相手には温厚なのだ。

エルサはモンスターを狩ることを至上とする一族の掟を嫌い、出奔していた不良娘。モンスター全てを悪と断じる母には反抗し、他のハンターたちから舐められたらFワードで応戦、殺すことも辞さない危険な女だ。そんなエルサだが、ジャックの真摯な望みに応え、テッドの救出に協力する。マンシングの恐ろしい風貌に怯みつつも、ジャックの為に奮闘する彼女の姿がいじらしい。

3人に容赦なく襲い掛かるハンターたち。やはり人間の方が怪物よりも恐ろしい。

 

終盤で、ブラッドストーン一族に捕まり本来の姿を現してハンターたちや警備兵を皆殺しにするジャックと、ブラッドストーン一族へのお礼参りに現れ、エルサの母を焼き殺すマンシング。

ジャックの人間時の紳士な姿と狼人間時の獰猛な姿、テッドの優しい性格とはかけ離れた人間なんぞ一撃で殺害する怪力と発火能力。

エルサもそんな2人の普段と戦闘時のギャップに引きながらも、最終的に魔石ブラッドストーンを手に入れ、家長となった。

 

アベンジャーズガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーが光なら、彼らは闇の存在。

人々の目が届かない場でも彼らは生き残りと誇りを賭けて戦い続けている。そんな彼らの姿が大好きだ。

 

撮影スタッフの集合写真。
なんとマンシングはCGではなく着ぐるみ。これも旧作リスペクトだ。