悪が蔓延る世は許さない。
ダークレインを阻止すべく、私刑執行人パニッシャーが現れる!
【あらすじ】
スクラルによる地球への侵略を退け、徐々に復興を遂げつつあるニューヨーク。
街の中心にいるのは新ヒーロー、ノーマン・オズボーン。かつてグリーンゴブリンの姿で活動していたヴィランだった彼はスクラルの女王を討ち取った功績を讃えられて、一躍ヒーローとして迎え入れられた。
ノーマンの邪悪な本性と野望に気付かない民衆と役人たち、スクラルとの戦いの傷が癒えず動けないヒーローたち。そんな彼らを尻目にパニッシャーはたった独りで悪人を狩り続けていた。今度のターゲットは件のノーマン。
超長距離からの狙撃でノーマンを暗殺しようとするパニッシャーだったが…。
【ダークレイン】
スクラルによるヒーローとの入れ替わりによる地球侵略という、だれが味方でだれが敵なのかという謎が謎を呼ぶ展開が話題を集めた一大イベント“シークレット・インベイジョン”。
本シリーズはシークレット・インベイジョン後のストーリーであり、ヒーローたちの功績をかすめ取り(俺ちゃん悪くないよ!)ニューヨークの中心人物にまでのし上がったノーマンと、彼を討つべく行動を起こすパニッシャーとの戦いを描いた長期タイトルだ。
ノーマンはニューヨークを掌握し、SHIELDを解体して新たに自分を長官とした秘密組織“H.A.M.M.E.R.”を設立、更にはアベンジャーズに代わる新チーム“ダークアベンジャーズ”を結成するなどやりたい放題。正にダークレインだ。
そんな悪漢の思い通りにはさせない。
パニッシャー独りとノーマンが有する巨大過ぎる力の激突が本シリーズの中心だが、パニッシャーが戦う相手は強大だ。
【パニッシャーvsセントリー】
パニッシャーことフランク・キャッスルは海兵隊仕込みの殺しの技と、愛する妻子を奪った犯罪に対する憎悪を武器に戦う肉体的には普通の人間。
対するセントリーことボブは100万もの太陽のエネルギーを振るう、桁違いの力を持つ最強の超人だ。
どう見ても無理ゲーだ。フランクが勝てる見込みは万に一つもない。
銃弾を喰らってもダメージは通らない、爆弾の爆発でも傷一つ付かない、濃硫酸を浴びてもノーダメージ。1号の相手にしては強すぎだったんじゃないだろうか?
パニッシャーはセントリーには勝てない。
セントリー自身もそれを理解しており、本気で戦おうとはせずあくまでも投降を呼びかけ続ける。しかしパニッシャーはあの手この手で抗い続ける。
戦いを辞めることはできない。全ての悪を滅ぼすまで、止まるわけにはいかない。
ボロボロになりながらも投降勧告を無視するパニッシャー。彼にはこの状況を打開する作戦がある。
それはセントリーの性格を利用すること。
セントリーは確かに力は強く正義感に溢れた男だ。しかし、それ故に不器用な男だ。パニッシャーのブラフにも簡単に引っ掛かる。パニッシャーは手段を選ばないのだ、
爆弾を無力化すべく直ぐに基地に引き返し、無力化、そしてパニッシャーがいる地に瞬時に戻るセントリー。しかし、当のパニッシャーは姿を消していた。
セントリーが目を離した一瞬の隙に離脱を図っていたのだ。ノーマンの暗殺には失敗したが、セントリーを欺き命からがら逃走に成功。
波乱に満ちたスタートを切った本シリーズだが、パニッシャーの戦いと受難はまだまだ始まったばかりだ…。