復讐の精霊生誕50周年を祝うサバトの第7幕！
ゴーストライダーの“影”が現れる時、新たな復讐のエンジンが唸りを上げる！
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【あらすじ】
ウルヴァリンの手、いやさ爪により自身に取り付いていた悪魔の種子から解放されたジョニ・ブレイズ。
束の間の安息を得て心を落ち着けるが、それでも自身を取り巻くどす黒い悪意は消えていない。ジョニーは常に誰かから狙われている。ジョニーを付け狙う影は何者なのだろうか…。
本シリーズで初めてのやすらぎの時間だ。
【エージェント・タリアとの出会い】
本シリーズの第1号から登場し、ゴーストライダーの痕跡を追い続けてきたが中々出会うことが出来なかった超常現象の調査、解決を専門とするFBIのタリア捜査官。そんな彼女だったがようやくゴーストライダー、ジョニー・ブレイズに追い付いた。
世界の光と闇のバランスを崩そうと企むモノたちがいる、彼らの計画を何としても阻止しなければならない。そのためにはゴーストライダーの助力が必要不可欠。だが、ゴーストライダーは恐ろしい存在だ。一連の事件を追い続けてきた彼女はゴーストライダーが打ち倒してきた悪魔や化け物たちとの戦いから、ゴーストライダーが本当に自分に協力してくれるか分からなくなっていた。
そんな彼女は捜査官としてのスキルを駆使し、ジョニーの飲んだコーヒーに薬を盛り、彼を拘束。“復讐の精霊”の周囲を取り囲む悪意の正体、一連の事件の本当の黒幕の正体を知り、彼を見定めていく。やり方が乱暴だが、そんなことを言っている場合ではないか。
【巨大化する野望】
一連の事件の黒幕の正体、やはりというか、地獄王メフィストの息子にして地獄の王子ブラックハートだった。ブラックハートはヘルズバレーを根城に各地に配下である悪魔たちを仕向けて、ジョニー・ブレイズに次々とぶつけて消耗させていた。
その目的は「“復讐の精霊”の力を手に入れ、手中に収める」こと。
ブラックハートは過去にもダニー・ケッチやアレハンドラ・ジョーンズ、ノーブル・ケイルそしてジョニー・ブレイズとその身に“復讐の精霊”を宿す者たちに接触し、宿主である彼らを時に言葉巧みに操り、時に力尽くで従わせることでその力を得ようと企んだ。時には自らの手で“復讐の精霊”を創り出したこともあった程に、彼はスピリット・オブ・ヴェンジェンスの持つ力に拘った。
“復讐の精霊”を従え、その力を自由に振るうことが出来れば再び地獄を我が物に出来ると考えるブラックハートだが、今回は以前とは少々事情が違う。
ジョニー・ブレイズは短い期間（地獄の中では長期間）だが、ヒトの身でありながらキング・オブ・ヘルとして地獄を収めていた…、地獄の正当な後継者であるブラックハートを差し置いて。ブラックハートにとってそれは耐え難い苦痛以外の何者でもない仕打ちだっただろう。故にリリスと結託せず、父であるメフィストを地獄に連れ戻そうとしたのだろう。ゴーストライダーへ復讐する為に。
周りの下級悪魔たちがジョニーを自分たちの王と崇める中、ブラックハートは1人、ジョニーへの憎しみと復讐の炎を燃え上がらせ、ジョニーを玉座から引きずり下ろし、彼の持つ力を得る壮大な計画を練っていた。
憎しみの感情がブラックハートをより強くする。
過去にも“復讐の精霊”の力を得ようとしてきたと先述したが、彼はその度に失敗してきた。それは何度も。毎回惜しいとこまでは行くが成功しない。自ら創り出した“復讐の精霊”も所詮は紛い物とブラックハートの希望には沿わなかった。
そこで彼は密かにジョニーに悪魔の種子を植え付け、自らの配下たちと戦わせる。悪魔の種子はジョニーに亡くなった妻子の幻影を見せることでジョニーを半ば洗脳状態にし、彼らが悍ましい悪魔に見える悪夢を毎晩のように見せてきた。日に日に疲弊していくジョニーだが、そこに次々と現れる悪魔とその信奉者たちとの戦いの連続でジョニーは限界に達してしまう。件の種子はウルヴァリンに切り離されてしまうが、ジョニーの生命力は吸い取り、“復讐の精霊”の力は十分にコピーできた。
ブラックハートが望んだ“復讐の精霊シャドウデーモン”の誕生だ。
ブラックハートの成長が垣間見れる、見事な計略だ。
正にゴーストライダーの陰に相応しい。
ブラックハートの野望を確認し、一刻の猶予がないことを確認したタリア捜査官はジョニーを解放、改めて協力を求める。タリア捜査官の魔術で自分に何が起こっていたのかを”視た”ジョニーも彼女の申し出を受ける。
ブラックハートを止めなければ。彼の復讐の炎はすぐそこまで迫っている…。
この地を闇に染めよ、我々の行く手を阻む者は全て打ち倒せ！
