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アメコミ: Spirits Of GHOST RIDER: MOTHER OF DEMONS

地獄の支配者はメフィストだけではない。一歩引いた立ち位置から一連の事件の裏で暗躍する地獄の女王”怪物の母”リリスの影があった。

前回はこちらから↓

 

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【あらすじ】

紀元前、神話の時代。

”神”ヤハウェにより天地が創造され、様々な動植物、そして”最初のヒト”アダムとイブが生み出された時代。同時に多種多様な怪物たちが誕生、怪物たちを統べるリリスも生み出された。彼女は”蛇”=”サタン”メフィストと共謀し、アダムとイブが楽園から追放される事件を起こした。

以降、様々な事件を影から操り、時には自ら地上に赴きゴーストライダーらと戦ってきたリリス。だが、彼女も予想外の事態が起こる。

”ヒト”であるジョニー・ブレイズがメフィストを追い落し、地獄の王となってしまったのだ。これには生粋の大悪魔であるリリスは面白くない。策謀を巡らせて、地獄も地上もリンボも巻き込む恐るべき計画を実行に移す。

地上に現れた母は幾多もの子を生み出す。
彼らの存在は“天”には許されない。
【マザー・オブ・デーモンズ】

ここで、リリスについて簡単に解説する。

リリスは主に90年代のゴーストライダー誌やブレイド、モービウスらが共演するクロスオーバーイベント“ミッドナイトサンズ”に登場した大悪魔だ。

様々な悪魔や怪物たち、悪魔崇拝者などの凶悪なヴィランを従える彼女は地上を制服するべくゴーストライダーたちと対決、敗れた人物。

本シリーズで久しぶりに登場するにあたり、彼女の過去を掘り下げ、厚みを持たせていると筆者は感じた。久しぶりのメイン回だし、役得と言えるか。

リリスの策略が光る本シリーズ。決して表には出ず、徹底して裏からコントロールする様から彼女の手腕が優れていること、そして母としての懐の深さと悪魔としての彼女の恐ろしさがよく分かる。

転生を繰り返し何世紀もの時を生きる悪魔。
この女の悪意は底なしだ。
リリスの計画】

ジョニーに地獄の王の座を明け渡せ、メフィストに返せとささやいても首を縦には振らない。それどころかヘルファイアを浴びせられてしまう始末。

そこでリンボの支配者ベラスコを尋ね、彼と結託。助言を受けた彼女はジョニーを堕落させ、意のままに動かそうと画策。地上とは時間の流れも概念も違う地獄に留まらせ、彼の魂を蝕む。更に地獄に堕ちていたヴィランたちを次々とぶつけて更にジョニーを追い込む。

”復讐の精霊”である悪魔ザラソスを身に宿すとはいえ、ジョニーは所詮”ヒト”に過ぎない。ジョニーの精神はすり減る一方だ。

ディーコン、ジャック・オー・ランタンと戦うジョニー。
2人以外にもアントン・ヘルゲートなどの懐かしい面々とも戦っていた。

彼女の思惑通り、ジョニーは地獄の王の使命感に憑りつかれる。彼なりの正義に基づいて行動していても、その実態はリリスの掌の中。

地獄の王は怪物の母の操り人形になってしまった…。

 

一方で、ジョニーだけでなくダニー・ケッチにも刺客を送り込む。

彼女にとってジョニーだけでなく、かつて自分の計画を台無しにしたダニーもまた目障りな存在だったのだろう。

ネクロシスの力を得て、地上に帰還したダニーは予想外の展開に激昂。ケアテイカーに当たり散らし、酒を呷る。(もしかしてダニー、アルコール依存症に?)

そんな彼の前に現れた刺客、ジャック・オー・ランタンはゴーストライダーを始末するべくダニーと戦おうとするも、ダニーは「オレはもうゴーストライダーじゃないから。諦めて帰りな」と取り合わない。

ダニーの前に現れたジャック・オー・ランタン。働き過ぎじゃないか?

怒ったジャックはダニーを挑発。建物を爆破し無関係な人を巻き込み、足蹴にして煽りまくる。

この暴挙を許せないダニーは怒りから“スピリット・オブ・コラプション”に変身。初めて見た姿に一転して逃げ腰になるジャックをネクロソードで貫き、瞬殺する。

地獄に送り返されるカボチャ頭を背に、思い通りにならない事態にダニーは独りごちるのだった。

ジャックの口からリリスが暗躍していること知ったダニー。
悪魔に翻弄される自分の運命を呪うしかできない。