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アメコミ:AMAZING SPIDER‐MAN(2015)#12

ゾディアックを退け、自社の経営に勤しむピーター・パーカー。

彼の次に立ちはだかる敵は、アイアンマン!?

 

 

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[あらすじ]

パーカー・インダストリーズの技術を悪用し、世界征服を目論んだテロ組織ゾディアック。彼らの野望はスパイダーマンと仲間たちの手で潰え、世界は一時の平穏を過ごしていた。

しかし、ピーターには休んでいる時間はない。パーカー・インダストリーズの慈善事業の要である「アンクルベン・ファウンデーション」の祝祭を執り行うためだ。未だに馴れないスーツを着て堅苦しい挨拶をしなければならないことを愚痴りながらも、親友のハリーの手助けを借りつつも、無事にパーティーの準備を終えることができた。

ハリーと他愛のない会話で緊張をほぐすピーターだが、そこにピーターがよく知る女が声をかける…。

ブライアントパークで執り行われる祝祭にはパーカー・インダストリーズゆかりの企業の重鎮が賓客として参加していた。その中にはスターク・インダストリーズの社長たるトニー・スタークと、その秘書にMJことメリー・ジェーンの姿も。いつの間にそんな地位に着いたんだMJ!?

[The Stark Contrast]

表の顔はパーカー・インダストリーズの社長として世界中を飛び回り、裏では“親愛なる隣人”スパイダーマンとして日夜戦うヒーロー。それがピーター・パーカーだ。社長業とヒーロー業の二足の草鞋を履いた生活は並の精神力ではこなせるものではないだろうが、ピーターは自身の「責任」を果たすためにできることを懸命にこなしてきた。会社の成果として「ウェブ・ウェア」を開発し、亡き叔父の名を冠した慈善事業を行うのも彼なりの「責任」を果たす方法だ。

会社の経営はピーター1人でできるものではないだろう。故にアナマリアやブレインロボットをはじめとした社員たちにハリーやメイ叔母さん、S.H.I.E.L.D.のエージェントたち、そしてプロウラーやヒューマントーチといった超人たちの助けも借りながら、表の顔と裏の顔を両立させてきた。

だが、それだけでは会社を大きくすることはできない。他社の者たちとも連携し、信用を得るためにはやりたくもない祝祭もしなければならない。目立ちたがり屋なピーターでも、それはスパイダーマンの姿でのこと。ハリーにやりたくないとぼやくのも無理はない。なら彼女とデートでもすればいいじゃないか、と親友に冗談を言うハリー。だが、彼はピーターとMJが互いに距離を置いていることを知らない。

「スーペリア・スパイダーマン」誌でオットー・オクタビアスに体を奪われたピーターは、オットーの傲慢な性分のためにMJとは破局同然の関係となってしまい、以降はなんとかよりを戻そうと躍起になっていた。君が会っていたピーター・パーカーは僕ではなく僕の体を乗っ取ったオットーなんだ、となんとか信じてもらえたものの、一度冷え切った関係がそう簡単に修復できる筈もなく。MJはピーターの元を去り、以降は別々の道を歩んでいた。

そんな彼女が再びピーターの前に現れた。しがないクラブの歌手だった彼女が大企業の社長の秘書にまで上りつめたことに驚きを隠せないピーターだが、その社長がよりにもよってトニー・スタークだったことに彼は不満と憤りを感じてしまう。MJが自分の助けがなくとも生きていける強かな一面を持つことをピーターはよく知っている。彼女の力だけで大成したことは素直に喜ばしい。だが、それはそれとして、自分がトニーより劣っていると彼女が思っているのでないかと勘繰ってしまうのは無理もないだろう。

勿論MJもトニーもそんなつもりは全くない。が、如何せん2人は思うことを素直に口に出せないタイプの人間だ。特にトニーはMJがまだピーターのガールフレンドであると思いこんでいるために「君の彼女は実に優秀だ」などと抜かす始末。加えてアイアンスパイダースーツを持ってきたから、助けが欲しければいつでも自分とアベンジャーズを頼っていいとも言ってくる。

ピーターはトニーの上から目線な態度が昔から気に入らなかった。彼は今でもピーターのことを弟子とみなしているようだが、ピーター当人からすれば有難迷惑でしかない。ただでさえやりたくない祝祭にますますフラストレーションが溜まるが、そこにヴィランの襲撃が発生する。

襲撃者の名はゴースト。姿を消して強力な電撃を放つ厄介なヴィランだ。逃げ惑う賓客の対応をハリーたちに任せてヒーローたちはヴィランと対峙する。だが、ここで2人は戦いの方針の違いからゴーストそっちのけで口論を始めてしまう…。

スパイダーマンは過去にもパーカー・インダストリーズの技術を奪おうと本社を襲撃したゴーストと戦い、これを退けた。今回も倒してみせると逸るが、そこにゴーストとの対戦経験が豊富なアイアンマンが割って入る。どっちがゴーストを倒すかの口喧嘩からどっちの会社が優れているのかを引き合いに出し始めるのだから、ゴーストでなくとも戸惑うだろう。キャプテンアメリカがこの場にいたら間違いなく頭を抱える。

結局ヒーローたちの口論に付き合いきれず逃走を図ったゴーストだが、スパイダーマンとアイアンマンの合体攻撃にあっけなく沈む。その様子を目撃した市民たちはみんな一様にアイアンマンを褒め称える。ますますもって、ピーターからすれば面白くない。

勝利を宣言するアイアンマンに群がる市民たち。その輪に入れないスパイダーマンは独りごちるしかなかった。

 

テロ組織の次は、自社よりも巨大な力を持っていてヒーローとしての経験も豊富な大先輩が壁として立ちはだかる。この壁はそう安々と崩せるものではない。ペッパー・ポッツに助けを求めても一蹴されてしまったのが、相手の大きさを物語る。

ワールドワイドに活躍してきたスパイダーマンの物語を今一度ギュッと縮小。ニューヨークでぶつかり合う2人のヒーローたちの和解ができるかを描くのが、この対決の肝だ。

その頃、逮捕されたゴーストをはじめとしたヴィランたちは謎の施設へと護送され、カプセルの中へ閉じ込められる。施設の長は世界平和を実現すべく、善悪問わず超人たちの確保へと動き出す。長の名はリージェント。その正体はパーカー・インダストリーズと提携する企業エンパイア・アンリミテッドのCEOアウグストゥス・ロマンだった。

…て、またこのパターンかい。