[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:AMAZING SPIDER‐MAN(2015)#11

ゾディアックとの最終決戦!

イギリスを舞台に、悪しきテロ組織に引導を渡せ!

 

 

前回はこちらから↓

 

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[あらすじ]

単身地球へ戻り、スコーピオに挑んだスパイダーマンことピーター・パーカー。ピーターの背中を押すのは、ここで取り逃がせば次がないかもしれないという焦燥感だ。しかし、相手はスパイダーマンの戦闘スキルだけでなくピーターの内情も把握しているだけに、的確かつ陰湿な手段でスパイダーマンの追撃を躱していく。

スコーピオは部下たちを引き連れ、フランスから離れたイギリスへと逃れた。が、スパイダーマンもまた仲間たちの助言を受けたことで冷静さを取り戻し、スコーピオ打倒のために戦力を集める。

奴が行く先はイギリスはロンドンの公園に隠されていたゾディアック・ボールト。世界征服を目録むテロ組織とそれを阻止すべく集結するヒーローたち。今、最終決戦の火蓋が切って落とされようとしていた。

ゾディアックの名を関する羅針盤も鍵も、全てはこの地へ往くための手段。封印を解かれた「金庫」から放たれる強大な力の奔流を照らされる13星座を前に、スコーピオことヴァ―ノン・ジェイコブは自身の勝利を確信する。しかし、頭上に輝く「星」が齎すのは勝利などではない。

義を違えた者の頭上にあるのは死兆星のみ!

[Signs From Above]

己の利益のために先祖からスコーピオの名を受け継ぎ、テロ組織「ゾディアック」を結成したヴァ―ノン・ジェイコブ。13星座の名に相応しく、自身を含めた13人の幹部には蠍座に獅子座、蟹座といった星座を冠した意匠と能力を持つ超人たちで構成された組織は瞬く間に勢力を強め、その力はS.H.I.E.L.D.も無視できない規模にまで広がっていた。

表では投資家として成功を収め、巨額の資金を持つヴァ―ノン・ジェイコブ。世間一般で言えば間違いなく、彼は何不自由なく生活を送ることができる勝ち組だ。その余裕は新規事業であるパーカー・インダストリーズに惜しみなく協力を申し出る姿からも読み取れる。だが、それだけでは彼は満足できなかった。ヴァ―ノンが持つのは一族から受け継がれてきた財産に過ぎず、彼が独力で築き上げたものではないから。富、名声、力。この世の全ては、己の力で得てこそ初めて意味がある。少なくともヴァ―ノンはそう考えていたようで、そのための手段がゾディアックであり、最終的な目標が世界征服なのも頷けるというもの。

何とも人間くさく、壮大されどちっぽけなエゴだろうか。彼はたったそれだけのためにパーカー・インダストリーズの技術を悪用し、スパイダーマンをも苦しめてきた。自分だけが力を得るために部下たちも平然と見殺しにするばかりか、見切りをつけた部下は自らの手で引導を渡し、また戦力を「現地調達」する。

そんな邪悪な蠍を止めるために、スパイダーマンたちが駆け付ける!

パーカー・インダストリーズロンドン支部にて体勢を整え、新たにモッキンバードを迎えたスパイダーマン。S.H.I.E.L.D.のジェット機から舞い降りる彼らの到来を、星々の煌めきが祝福しているようではないか。

自分だけを信じ、仲間たちを捨て駒扱いするスコーピオ。仲間たちの手を借りて、協力して戦うスパイダーマン。こうなればスコーピオには勝ち目はなくなってくる。部下たちは先述したように「現地調査」した民間人であり、戦闘技術など持ち合わせてはいない。スパイダーマンはおろかモッキンバードやリビングブレインにも勝てる筈もなく、更にスパイダーマンから宇宙からはフューリーが衛星砲で狙いを付けていることを告げられたことで、スコーピオの余裕は完全に消え去る。

ここで歩みを止めることはできない。元より部下たちは囮に使うためのデコイに過ぎない。こいつらごと目障りな蜘蛛諸共に吹き飛ばして「金庫」に向かわなければ。スコーピオの邪念がゾディアック・キーの力を増幅し、放たれた一撃は彼の目論見通りとなった。だが、歩みを止めることができないのはスパイダーマンも同様だ。お前のような奴を野放しにしないために“親愛なる隣人”は戦っているのだから。

ゾディアック・キーに「金庫」に眠る強大な力。これさえあれば役に立たない部下たちなど不要。勝利を確信するヴァ―ノンだが、油断大敵だぜ?

「分かった?だからみんなマントは付けないんだよ」

ヴァ―ノンの不意を突く形でゾディアック・キーを奪い、「金庫」へ侵入するスパイダーマンスコーピオよりも先に入って鍵も「金庫」も纏めて抑えることで、彼の邪な野望を挫くことができる。スパイダーマンはそう考えたようだが、スコーピオの執念は彼の考えを凌駕する。力に魅了されたヴァ―ノンの猛攻を防ぎきることは叶わず、遂に「金庫」の扉を開かれてしまう。そこにあるものは…。

ヴァ―ノンが見た「もの」は世界や未来をも自由に操れる程の代物。そんなに力を独り占めにしたいなら、望み通りにしてやる。扉の中で永遠に「ごっこ遊び」でもやってるんだな!

 

かくして、長きに渡ったゾディアックとの戦いはスパイダーマンたちの勝利で幕を閉じた。「スーペリア・スパイダーマン」誌から続く本シリーズの強敵として登場したゾディアックは、首領が「金庫」に封印されたことで敗北。「現地調査」された民間人の洗脳も解け、遺物の数々もS.H.I.E.L.D.に管理される運びに。

勝利を喜びあうスパイダーマンたち。しかし、これで全ての戦いが終わった訳ではない。残された謎も多いからだ。ヴァ―ノンが語ったリージェントやニュー・Uとはいったい何なのか。それらが明かされるのは近い。闇の奥に潜む謎は、スパイダーマンを再び戦いに駆り立てる…。

リビングブレインに潜む「意志」もまた、再起に向けて動き出す。オットー・オクタビアスの復活も近い。