予言の成就を阻止すべく天上から襲来する告死天使たちに、天使の思惑を挫くために地上へ顕現する悪魔たち！
世の理を乱す奴らに復讐すべくゴーストライダーが駆ける！
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[あらすじ]
“復讐の精霊”の力を我が物にし、「神」が治める天界への復讐を果たしたザドキエル。しかし、彼の復讐心は決して満たされることはなく、逆に己に向けられる殺意を恐れるようになっていた。取り戻した聖地エルサレムの崩壊。ザドキエルが何よりも危惧する自国の消滅を引き起こすのは地獄から遣わされるサタニスト。聖書に刻まれた予言は決して無視できるものではなく、かの大天使は地上へ使者たちを差し向ける。
不穏分子を全て抹殺するために行動を起こすザドキエル。果たして、予言に記された悪魔崇拝者とはゴーストライダーのことなのか。それとも…？
「ラスト・スタンド」から遡ること2週間前。地獄の底からやってきた男が悪魔崇拝者たちの集会所に姿を現す。男の名はダイモン・ヘルストーム。サタンの息子である彼は天使の計略のために屍を晒すサタニストたちを前に、地獄の業火を燃え滾らせる…。
[WAR FOR HEAVEN’S]
“復讐の精霊”ゴーストライダー。古代の悪魔をその身に宿し、罪人を罰する最恐のダークヒーロー。そんな「彼ら」が突き進んだ復讐のロードの1つの終着点が「ヘヴンズ・オン・ファイア」だ。ライターは2006年から2008年まで刊行された第6期ゴーストライダー誌から引き続きジェイソン・アーロンが担当。アーロンと言えば彼が担当したソー誌やアベンジャーズ誌をはじめとした、ヒトの思惑を超える神々が織り成す壮大なストーリー展開が語り草だが、その原型が今シリーズにあると管理人は思う。
この大舞台に出演する役者たちの顔触れはまさにゴーストライダー誌の集大成と呼ぶに相応しいメンバーだ。天界からはルシファーを欺きメフィストをも手玉に取った大天使ザドキエルが率いる天使たち。地獄からは“プリンス・オブ・ヘル”ダイモン・ヘルストームをはじめとしたサタンの一派たち。そして地上からはジョニー・ブレイズやダニー・ケッチ、ケアテイカーたち悪魔憑きと後見人。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、各々の復讐を果たすために奔走する様が見どころの1つだ。
ヘルストームが姿を現したのは天使たち狂わせた「世のバランス」を正すため。彼は地獄と地上、そして天界の均衡を崩壊させる者の存在を許さない。しかし、彼が行動に移すより早く、天使たちは2手3手先を行く。痕跡を追いかけることしかできない現実にヘルストームは悪態をつくしかない。
そんな彼を知ってか知らずか、ジョニーとケアテイカーは天使たちのアジトを次々に襲撃して回っていた。ザドキエルが恐れる予言など知ったことではない。彼らの頭にあるのは純粋なまでの復讐心のみ。地上に漂う天使の「痕跡」を辿り、しらみつぶしに探して回っていたのだ。ザドキエルの元へ辿り着く方法を、あの野郎に目にもの見せる方法を。
天使の「加護」を受けた者たちは地上の至る場所に蔓延っていた。テメーら全員死にくされ。ただしぶっ殺す前に野郎の居所を吐いてもらうぞ！
狂信者たちとの死闘の中で件の天使が恐れるものを知ったジョニーたち。そこで2人はザドキエルに復讐するいい方法を思いつく。それはザドキエルが恐れるサタニストを守護し、味方に引き込むこと。聖書に記された滅びとはサタニストが齎す神々の終焉と虚空。ザドキエルはそれを恐れ、聖書に新たな1ページを付け足そうというのだ。己が「神」として君臨する新たな神話として。何とも壮大でちっぽけな話だ。しかし、この大天使の弱みは利用できる。あらゆる手段を以て復讐する。これは古今東西問わず、復讐の基本だ。
地上に漂う地獄の「瘴気」を頼りにアメリカ中を旅しながらサタニストを探すジョニーとケアテイカー。そんな中でジョニーの身体に眠る“復讐の精霊”は少しずつ、目的のサタニストへと近づくのを感じ取っていた。奴はマンハッタンにいる。しかも企業の社長サマだ。
アントン・サタンと呼ばれる男は地上に遣わされたサタンの忘れ形見。プロジェクト・ブラックハートの一環で創り出された彼は、地上においてアンチキリストの勢力を拡大させる己の使命を果たすために企業を起こした。そんな彼の存在はザドキエルからすれば優先的に排除すべき存在だっただろう。
天上から襲来する強大な力を前に、サタンの元に集結する悪魔憑きたち。果たしてジョニーたちはサタンを守り、ザドキエルへの復讐を果たすことができるのだろうか…。
アントン・サタンは悪魔でありながらも戦う術を持たない子供。ザドキエルの「加護」を受けた者たちに対抗することはできない。そんな彼を守るべくジェーン・カーターが現れるが、かの大天使の力は地獄の魔力で護られたオフィスビルを簡単に覆いつくす。急いでくれ、ライダー！
時を同じくして、先代ケアテイカーの手で倒されて刑務所に収監されたジ・オーブを訪ねる者たちの姿が。ザドキエルに与したブラックアウトと狂信者ディーコンが主の計画の障害となる者たちを抹殺すべく、同志を集めていたのだ！
波乱の幕開けとなったヘヴンズ・オン・ファイア！次号を待て！
