ダブルダークヒーローの恐ろしさをフラッグスマッシャーにたっぷりと思い知らせる時だ!
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【あらすじ】
ゴーストライダーとパニッシャー、彼らが追っていたのは悪党の正体は反国家主義を掲げるテロリスト、フラッグスマッシャーだった。フラッグスマッシャーは自らが指揮する組織の力を使って大量の銃火器を密輸し、ストリートの少年たちにばら撒き、ウォール街を襲うように命令を与えていたのだ。こんな悪党の為に多くの罪のない人々が傷付き、少年たちが悪の道に進むことがあってはならない。
自爆するアジトから脱出したゴーストライダーとパニッシャーは一時休戦、協力して恐るべきアナーキストに戦いを挑む…。
ゴーストライダーの巧みなバイク捌きでアジトからの脱出に成功する。
ハラハラさせるぜ。
【アナーキー】
ブルックリンでの不良グループによる暴力事件が、いつの間にか国家転覆を狙う恐ろしいテロリストによる犯罪へと発展してしまった。ブルックリンはキングピンやデスウォッチらマフィアによる抗争に、ブラックアウトやミスターハイドといった悪党がはびこる街。この危険な街なら武器や犯罪組織A.I.Mの装備の密輸も容易く行えるし、フラッグスマッシャーの甘言に惑わされる若者も多かったのだろう。正にアナーキー、無政府状態だ。
少年たちにウォール街を襲わせる傍ら、海中から空飛ぶスピ―ダ―が飛び出す。
フラッグスマッシャーの目的は街の中枢を襲い、大混乱を起こすことだった。
しかし、このままフラッグスマッシャーの思い通りにさせるわけにはいかない。
アジトから脱出する際に捕らえた少年からフラッグスマッシャーの計画を聞き出したゴーストライダーとパニッシャーは、2人で恐るべきアナーキストを打倒することを決める。お尋ね者であるパニッシャーとの共闘という、常軌を逸した行動にゴーストライダーの行動に戸惑いを隠せないダニー。
ライダーの意思とダニーの意思は同じものではない、異なる人格を持つダニーはこれまでもライダーの意思に振り回され、そして彼の力を必要としてきた。警察もテレビ局も、誰も頼れないダニーは再びライダーに変身する。ちぐはぐな意思のままだが今は戦うしかないのだ。
二大ダークヒーローが組めばフラッグスマッシャーの軍隊も恐れるに足りない。
少年たちを扇動していた尖兵も、スピ―ダ―も敵じゃない。
銃火器を持った少年たちは無力化(未遂ということで殺しはしなかった)し、スピ―ダ―も全て破壊、A.I.M製の強化アーマーを身に纏うフラッグスマッシャーでも怒りに燃えるゴーストライダーとパニッシャーの猛攻を退けることはできなかったのだ。
これまでの悪行の報いを受けろ。ペナンス・ステアを浴びて悶絶するフラッグスマッシャー。悪が栄える世はないのだ。
今回は全編を通して濃厚なバトル描写が満載だった。
地を駆け、ビルを駆け上がり、スピ―ダ―を鎖で薙ぎ倒すゴーストライダー。強力なライフルで容赦なく悪党を始末していくパニッシャー。彼らがいなかったらフラッグスマッシャーの暴行は阻止できなかっただろう。悪党には一切の情けを掛けない2人だが、無用な殺人はよしとしないライダーとキル・ゼム・オール思考なパニッシャーとの対比が最後に描かれる。
これにより、今後のゴーストライダー誌の方向性を決定づけることになるのだが、それはまた別の話。
戦う目的は復讐、それとも殺人?
パニッシャーに問い掛けるライダーだが、その問いは自分にも帰ってくることになる…。