2人の処刑人が出会えば戦うしかない!?
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【あらすじ】
ブルックリンで起き続ける不良グループによる暴力事件は勢いを増していた。少年たちはナイフを振るい、銃を撃ち見境なく道行く人々を襲い、傷付けていた。そんな暴挙をゴーストライダーが許しはしない。ただ見ていただけ、何もしていないと無様に命乞いする少年たちを締め上げ、そして警察に追われる毎日。そんな日々を過ごすダニーだが、以前とは違いライダーへの印象に変化が起きていた。
時を同じくして不良グループに銃を売り渡している者を追ってパニッシャーがブルックリンに現れた…。
【復讐するのは誰の為?】
ダニー・ケッチはデスウォッチとキングピンとの勢力争いに巻き込まれ、ゴーストライダーと変身する力を身に付けた。それからのダニーは様々な悪党たちとの戦いに身を投じてきた。その度にライダーの力を恐れた。人間の範疇を超えた圧倒的な力とタフネス、狙った獲物は逃がさないペナンス・ステアとゴーストライダーの能力は人々が恐怖するものなのだ。毎日のようにニュースで取り上げられるゴーストライダーによる暴行事件。ダニーがライダーの力を捨てようとするのも無理はない。
だが、この頃のダニーはゴーストライダーに対しての見方を変えたのか、ライダーの力を欲するようになっていた。それは未だに意識が戻らない姉、教会に行き神に縋る母の姿を見てきたから。家族を楽させるには、特別な力を持つ自分が頑張って彼女たちを助けるべきなのではないか。誰にも打ち明けられない秘密を抱えるダニーの心境は少しずつ変わっている。家族の為に力を振るう、それは善良な街の人々を護ることに繋がり、延いては自分の望みを叶えることになるのだから。
ダニーの望み、それは家族の日常を奪ったデスウォッチ、ブラックアウトへの復讐…。
そしてブルックリンには家族を悪党の手で失い、復讐鬼と化した男、パニッシャーことフランク・キャッスルが現れる。パニッシャーは暴徒化した不良グループを次々と打ち倒し、尋問していく。相手が少年だからって手加減はしない。これは“制裁”。お前らが奪った命はもう二度と帰ってこないのだから。
パニッシャーが悪党を倒しているのは殺された妻と2人の子供たちの無念を晴らす為、というのも勿論あるだろうが一番の理由はダニーと同じく、復讐だろう。
己の内に秘めた怒りと悲しみが2人を突き動かす。
【二大ダークヒーロー、激突】
ゴーストライダーの強大な力はパニッシャーにも容赦なく襲い掛かる。ライダーには車も吹き飛ばす威力がある銃弾も効かず、拳や蹴りを喰らわせてもびくともしない。逆に壁に風穴を開ける殺人的な威力の拳がパニッシャーを捉えてしまう。
どんな相手でも決して弱音を吐かずに対処、始末するのがパニッシャーだが今回ばかりは分が悪い。それでも復讐の為にライダーに挑むパニッシャー。
彼らが戦うアジトの天井の下では不良グループを唆し、信奉者たちを集めて演説する男の姿が。男の目的は国の転覆。大規模なクーデターを起こして自分たちがアメリカ合衆国を乗っ取ろうと計画していたのだ。
ゴーストライダーのライダーブレイクがパニッシャーに直撃し、2人共に天井から今まさに演説が行われている場へと落ちてしまう。何とか無事だったパニッシャーとゴーストライダーは互いに誤解していたことを察すると、2人を取り囲む無数の銃に怒りの眼を向ける。これだけの凶器が街に出回ればとんでもない大惨事が起こるのは必至。不良グループを扇動するテロリスト、フラッグスマッシャーを何としても止めなければ!