[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:BLOODLINE:DAUGHTER OF BLADE#1

陽の光の元を歩き、夜の街を駆ける少女。

力を持て余す彼女の血には、呪われた異形の血が流れていた...。

 

 

【あらすじ】

アメリカはジョージア州アトランタ。ビル街が並び、多くの人が訪れる大都市にある少女が母親と暮らしていた。少女の名はブリエル・ブルックス、彼女は母サフラン・コールダ―からの愛を受けながら、そして幼い頃から持つ超人じみた身体能力を持て余しながらもこの街で育ってきた。行方をくらませた父親への憧れと哀しみを秘めながら。そんな彼女たちの前にある日の夜、1人の女性が襲い掛かる。その女性は目を赤く光らせ、口には鋭い牙が。ヴァンパイアと呼ばれる異形の襲撃は、ブリエルの体に流れるデイウォーカーの血を目覚めさせることになる…。

ブリエルたちを襲うヴァンパイア。
襲撃者の目的はブリエルに流れる血を手に入れること。ブリエルには意味が分からないことだが、サフランには襲撃者の意図が分かっていたようだ。
【Brielle Brooks】

マーベルユニバースが誇るヴァンパイアハンターブレイドには娘がいた。ヴァンパイアの血を宿す孤高の存在であり、闇夜に潜む異形たちからは“昼を歩く者、デイウォーカー”と恐れられる男に家族がいたという事実が2015年に公開された時、ブレイドのファンにかなりの衝撃を与えたのは間違いないだろう(少なくとも管理人は滅茶苦茶に驚いた)。だが、この設定は大人の事情により無かったことにされてしまった。元々はブレイドの娘が父親の役目を引き継いだシリーズが刊行される筈だったのだ。

そんな悲しい事件が起きてから数年後の2022年、突然に情報が公開されたのがこの「BLOODLINE:DAUGHTER OF BLADE」だ。消滅した筈の設定に再びスポットライトが当たり、遂に表舞台へと踊り出たのだ。2015年時点ではブレイドの娘はシルエットと設定画しかなかったがその姿から大きくリニューアル。髪を紫に染め、皮肉屋だが母や学友との関係は良好、学校を無断欠席しては夜な夜な街を練り歩く立派な不良少女となった。そして母親は70年代のドラキュラ誌にてブレイドに命を救われたサフラン・コールダ―だというのだから、知っている人はニヤリとするファンサービスまであるのだからたまらない。

学校をサボったことを先生に咎められ、母を交えての三者面談までされてしまったブリエル。
そんな不良娘に母は厳しくも暖かく接する。

そんなサフランブレイドの間に生まれたブリエル。だが、ブリエルは物心着くまで父親の存在を知らずに育った。母から十分な程の愛を受けて育ってきたブリエルだが、やはり父の不在というのは寂しいものだった。父親について唯一知っているのは写真に収められた、幸せそうな母の隣に立つ姿だけ。サフランブレイドの素性の一切を娘には話さなかった。夫の往く道は悪しきヴァンパイアを駆逐する血塗られた道、その現実は幼いブリエルに話しても理解はしてもらえないだろうから。

学校をずるけては夜の街を歩くブリエル。それは父の素性を知らされないことに対する不満や、常人を凌ぐ身体能力を持て余しながらもそれを隠さなければならない不満を発散させるかのようだ。サフランはブリエルの身体が普通の人間のものとは違うことを知っていたから、敢えて娘には何も話さなかった。話せば、娘も夫と同様に戦いの道へと引きずり込まれることになるから。

だが、母の願いも虚しく娘の元にヴァンパイアの襲撃が起きた。この襲撃は夫から教えられたスキルを駆使した母の手で退けられたが、創作上の存在であった筈の怪物が実在し、かつ自分を襲ってきた現実にブリエルは恐れながらも、どこか意識が高揚する感覚を覚え始めていた。ヴァンパイアの攻撃を躱し、拳を振るうギリギリの戦いは楽しい。そんなどこか危うい一面を覗かせるブリエルだが、事態は彼女が思っている以上に深刻なものだったことに未だに気付いていなかった。

再び夜の街を歩くブリエルの元に別の襲撃者が現れるが、その人物は学校のクラスメート。
そしてブリエルが襲われる中、多くのヴァンパイアたちと睨み合うブレイドの姿が。ヴァンパイアは理由が無ければ、表舞台には現れない。彼らは何を企んでいるのか...。