[アメコミ]LAGIAの趣味部屋[アメトイ]

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アメコミ:SUPERIOR SPIDER-MAN TEAM UP#2

ニューヨークの守護者であり、監視者であるスーペリア・スパイダーマン

彼の前に現れるは忌々しき宿敵のクローン!煮え湯を飲まされた相手にオットーは…。

 

 

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【あらすじ】

ニューヨーク。人々の活気と夢に溢れる街、この街では1人の男の働きもあって犯罪や事件の数は減少していた。親愛なる隣人から大いなる支配者へと変貌したスパイダーマンの手によって。スーペリア・スパイダーマンと名乗るこの男の人生は正に今が栄華を極めていた。自分の会社を起ち上げ、愛する女と寄り添い未来を描く。

監視者としての顔とエンジニアとしての顔と。
愛するアナマリアと共に描く未来は薔薇色だ。

そんな男の背後に忍び寄るのはかつての宿敵と縁深いクローンの1人、二代目スカーレット・スパイダーことカイン。彼はピーターの様子を見にやってきたようだが、彼の声はオットーからすれば煩わしいものでしかない。昔、オットー・オクタビアスはこの男に敗れた。その借りを返す絶好の機会が向こうからやってきたのなら丁度いい。ここで始末をつけてやる!

今度はお前があの世に往く番だ、オットーの殺意がカインに牙を向く。
ピーターの中身がオットーであることに、カインは気付いていない…。
【スーペリア・スパイダーマンvsスカーレット・スパイダー】

2号という序盤も序盤で早速チーム・アップというタイトルから外れ、ヒーロー同士の戦いが描かれる、ある種の平常運転ともとれる戦いが始まった2人のスパイダーマン。まずは何故オットーがカインのことをここまで憎むのかを簡潔に解説しよう。

話は70年代の「スペクタキュラ―・スパイダーマン」誌まで遡る。スパイダーマンにとって最大の宿敵の1人として活動を続けていたオットー・オクタビアスは、ある事件の結果意識を失い生死を彷徨うピーター・パーカーを蘇生させようと奮闘し、溢れる知性のおかげでピーターは蘇った。スパイダーマンを倒すのはあくまでも自分である、そう考えるオットーらしい行動だと言える。スパイダーマンを倒し、自分を慕う女スタナーとゴールインする、それがオットーが描いた理想的な未来だった。

だが、その未来はカインの手で崩れることになる。当時はジャッカルの手先として活動していたカインはピーターと、彼の周りの人物たちへの襲撃を開始。その周りの人物にはオットーとスタナーも含まれていた。その結果スタナーは襲われ、オットーもカインの手で命を落とすことになった。

かつて描いた理想の未来を潰した男の存在を許せるはずがない。今ある幸せを享受しながらもオットーの心中には愛した女への悔いと、憎い敵への怒りが残っていたのだ。

怒りを爆発させて復讐心のままに攻撃するオットーだが、当のカインはそんな彼に戸惑いを隠せない。カインから見れば眼前の男はあくまでもスパイダーマン、ピーター・パーカーなのだから。自分の過ちを許してくれた男が突如豹変して自分を殺しに来る、カインにはそうとしか見えないのだ。

激しい戦いを繰り広げる2人のスパイダーマンだが、2人は自分たちの戦いが1人の男によって弄ばれていることに気付いていなかった。オットーとカイン、2人にとって因縁深い敵、クローン技術を弄ぶ極悪人ジャッカルだ。

2人の戦いに乱入した蜘蛛型の異形の怪人たち。
こいつらを指揮するのはご存じグリーンゴブリn、ではなくジャッカルだ。

ジャッカルが現れたのはより優れた遺伝子の採取、そして裏切り者であるカインの抹殺だった。そのために多数の手下たちを引き連れてカインに差し向ける。

オットーからすれば忌々しき敵が1人減るのだから、この状況は願ったり叶ったりというやつだろう。しかし、それはドクターオクトパスとしての場合である。ヒーローとして活動を続けてきたオットーには困難に立たされた者を見捨てることができなかった。キャリオンの手で絶対絶命の状態にあるカインは、ピーター・パーカーのクローンであり、彼があげる痛みの叫びは自分のもののようだったから。

居ても立っても居られず、カインの救出に出るオットー。
昔と変わらず、蜘蛛を倒すのはいつでもこの私!ジャッカルなどではない!

スーペリア・スパイダーマンとスカーレット・スパイダーの共闘の顛末は残念ながら今回では描かれない(スカーレット・スパイダー誌で完結する)。今回の騒動でオットーはカインへの敵意は弱まり、同時にジャッカルへの敵対心をむき出しにするようになっていく。そんなオットーだがジャッカルが誇るクローン技術に着目し、その技術を利用しようと企むのは、もう少し先の話。