コズミックゴーストライダーとベビーサノスの珍道中!子連れ狼は破滅の未来を変えることができるのか!?
コズミックゴーストライダー初の単独作の翻訳版!
今回はコズミック・ゴーストライダー:ベビーサノス:マスト・ダイに登場する新キャラクターを解説する。
コズミックゴーストライダーの初出についてはこちらから↓
【あらすじ】
キングサノスの副官として彼の悪行に手を貸していた男、コズミックゴーストライダーことフランクキャッスル。彼はサノスと敵対するオブシディアンサーファーの持つ”ムジョルニア”で殺された。
死後、フランクの魂は地獄行きに、と思いきやオーディンの計らいで戦士たちの魂が集う安寧の楽園”ヴァルハラ”へ招かれる。そこで大人しく余生を送る(もう死んでるが)フランクではない。彼には現世でやるべきことがあったからだ。
それはサノスの抹殺。
サノスが生まれた時代に飛び、そこで赤ん坊のサノスを始末する。そうすれば暗黒の歴史は訪れない、と考えたのだ。
オーディンの魔法で創り出したゴーストライダーの武器とバイクを使い、過去へ飛ぶ。行き先はサノスの故郷、タイタン。
目論見通り、サノスを見つけたコズミックゴーストライダー。まだ赤ん坊とはいえサノスはサノス。既に凶暴性を発揮している悪魔を生かしてはおけない。早速”ペナンス・ステア”で始末しようとするが、何故かベビーサノスには通じない。
ベビーサノスはまだ赤ん坊故に無垢であり、魂は”まだ”善良な人々の血でどす黒く汚れてはいないのだ。フランクは考える。
「こいつを正しく教育すれば、殺さなくても未来が変えられるのか?」
かくして、ベビーサノスの教育のためにタイタンから連れ出すコズミックゴーストライダー。何事も挑戦するのは大事だが、果たして上手くいくのか…?彼らの前にヒーローたちが立ちはだかる。
【ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー】
フランクがサノスを育て上げた世界線においての未来からやってきたガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー。彼らの目的はただ1つ、自分たちの未来で君臨するサノスを抹殺すること。
奇しくもフランクと同じ理由だが、ベビーサノスの処遇を巡って対立してしまう。
メンバー構成はリーダーに”タイムダイバー”ケーブルに”キャプテンアメリカ”カマラ・カーン、木製のアーマーを着たロケット、ジャガーノート化したハワード・ザ・ダック、そしてジュビリー。
…個性が渋滞している。
【パニッシャー】
未来の世界にて”パニッシャー”のコスチュームと武器を継承したサノス。ベビーサノスが成長した姿で、フランクのことを”父さん”と呼び慕うその姿は殺人鬼、マッドタイタンの面影はない。彼はフランクと共に、犯罪も争いもない穏やかな理想郷を創り出していた。
フランクの教育は本当に成功したのか?それは実際に読んでみれば分かるだろう。
コズミックゴーストライダー、フランク・キャッスルのオリジンを考えると、フランクにとってなかなか酷な展開だと思う。
フランク・キャッスルは妻子をマフィアの抗争に巻き込まれたことで失い、以後、行き場のない怒りと憎悪を悪党にぶつける私刑執行人”パニッシャー”となった。
そんなパニッシャーが再び息子を得た。血のつながりはない、そもそも相手は復讐すべき存在だ。それでもヒーローとして、親として、正しいことをやろうとがむしゃらに奮闘するフランクの姿は非常にカッコいいし、終盤の展開は涙を誘う。
ベビーサノスも最初はフランクに敵意をぶつけるが、次第にフランクに懐き慕っていくようになる。そんな彼がパニッシャーになる。実に業が深い。