至高の魔術師ことソーサラー・スプリームはドクターストレンジだけではない。
過去、現在、未来。あらゆる時間軸のソーサラーズ・スプリーム、時空を超えて集結！
【あらすじ】
至高の魔術師、ドクター・スティーブン・ストレンジ。NYのサンクタム・トラムに居を構える彼は今日も魔物退治の日々を過ごしていた。そんな中、ストレンジの協力者であるマーリンが現れる。
「我々の世界に次元を超えた危機が迫っている。この事態に対処すべく仲間を集めている。力を貸して欲しい。」
マーリンはストレンジを連れて時空と空間を移動。やがて、彼らはグレートブリテンに辿り着く。
そして、彼らの前に恐ろしい魔物達と、その魔物達に立ち向かう者達、ソーサラーズ・スプリームが現れた。
【振り回わされるストレンジ】
ドクターストレンジといえば、傲岸不遜で、プライドの塊、意図せず相手の地雷を踏みに行くような不躾な男だが、今回はのっけからマーリンに強制的に時空を超えられるわ、怒涛の新キャララッシュに対応しなければで、振り回され気味。おまけにその新キャラ達（ソーサラーズ・スプリーム）には共に戦ったヒーローの未来の姿や自分の若かりし頃の師、宿敵の配下までいるものだから混乱してしまう。
本シリーズのストレンジは主人公ではあるが、同時に濃いメンバー達へのツッコミ要員でもある。
その発想はなかった。
【ソーサラーズ・スプリーム】
ストレンジと対面したソーサラーズ・スプリーム。
彼らもまた、マーリンに集められた人達。各々の目的の為にマーリンに手を貸していたのだ。ウィッカンことビリーにニナ・ザ・コンジュラー、デーモンライダー、マイドフル・ワン、後のエンシェント・ワンことヤオ、そしてアイザック・ニュートン…。新キャラの濃さが凄まじい。（ニュートンだけは既存キャラクターだが）
彼らのオリジンは今後1人ずつ明かされていくので、順に追っていきたい。
エンシェント・ワンの変わりようよ。
【魔法の表現】
人智が及ばない技法、超常の技法。それが魔法。
本シリーズでは魔法をまるでアートのように表現しており、読者を圧倒する。不可思議だか同時に魅せられる。超常の術が恐ろしくも美しい様で描かれ、心が踊る。
【マーリンの死】
終盤、マーリンは地中から現れたマーリンに恨みを持つおぞましい怪物、'忘れられし者'に襲われて、致命傷を負ってしまう。
ストレンジに看取られながら息を引き取るマーリン。
マーリンはアーサー王に仕えていた時代、多くの罪人を問答無用で牢に閉じ込めた。彼らの末路を考えるとマーリンの死は因果応報と言えるのかもしれない。
随所でフラッシュバックされるマーリンの所業。今後の展開に大きく関わるだろう。
